在庫管理に棚カード?在庫管理は棚カードより在庫管理システムが良い理由

在庫管理システムが導入されていない現場では、手書きの棚カード(棚札)を使って在庫を管理していることがあります。

しかし、在庫管理表や棚カードが手書きであれば書き間違いや記入漏れなどがどうしても発生してしまいます。

在庫管理にミスや不備が生じれば、棚卸の際に実在庫との差異が発生し、会社の決算数値にも影響を与えてしまいます。

在庫管理を棚カードや手書きで行うメリットや問題点、在庫管理を棚カードから在庫管理システムに移行したほうがいい理由について確認していきましょう。

目次

在庫管理の棚カード(棚札)とは?

在庫管理の棚カード(棚札)とは、在庫品の入出庫の履歴などを管理するための手書きのカードのことで、保管場所のすぐそばに掲示されています。

具体的には下記の内容が記載されているのが一般的です。

  • 品番、品名
  • 棚番号
  • 入庫数、入庫日
  • 出庫数、出庫日
  • 在庫数
  • 担当者(入庫や出庫を行った人)

このような内容を棚カードに手書きして、日々、在庫数を管理しています。

棚カード(棚札)を使った在庫管理方法

具体的に棚カードを使った在庫管理の方法について、確認してみましょう。

棚カードを使った在庫管理の手順は下記のようになります。

棚カードの準備

  • 新品目の追加
  • 印刷
  • 指定位置に棚カードをセット

棚カードへ記載(日々実施)

  • 入出庫日、数量の記入
  • 在庫数の計算、記入
  • 担当者記入

集計・入力(週次又は、月次などで実施することが多い)

  • 棚カード回収
  • 在庫数集計
  • エクセルなどの台帳へ在庫数記載

照合(週次又は、月次で実施することが多い)

  • 基幹システムとの在庫数の照合
  • 在庫差異があれば原因確認
  • 在庫調整

最終的に、基幹システムに登録されている在庫数が会社の決算などに使われます。

そのため、照合時に在庫数に差異があれば、原因を調査し、基幹システムの在庫数量と現物の在庫数を一致させる必要があります。

棚カード(棚札)で管理するメリット

棚カードを使って在庫を管理することにどのようなメリットがあるのでしょうか。

まずは、ほぼ金銭的なコストをかけずに実施が可能なことはメリットといえるかもしれません。

準備が必要な物といえば、棚カードを作成するための紙や掲示するためのケースくらいです。

しかも、棚カードのフォーマットは無料のテンプレートが公開されているので、すぐに実施が可能です。

さらに棚カードを使って在庫管理をしておけば、サーバ不具合や停電などで基幹システムを見られない場合も、在庫数を確認することが可能です。

棚カード(棚札)で管理する問題点

棚カードで在庫を管理する上での問題点についても説明します。

棚カードでの在庫管理にどのような問題があるか確認していきましょう。

書き間違いや計算ミスが発生しやすい

棚カードは人が記載したり見たりするものなので、どうしても書き間違いや計算ミスが起こります。

また、同じ人が毎回棚カードに記載するというわけではないので、他人の書いた数字を読み間違えることもあります。

棚カード紛失のリスクがある

棚カードに入出庫数などを記載した後に、本来の掲示場所に戻し忘れて、そのまま紛失してしまうこともあります。

特に入出庫が頻繁に行われる品目の場合、棚カードも複数枚に渡って記載されることになります。

そのような場合、一枚でも失くしてしまえば後から入出庫の履歴を追えなくなってしまいます。

場所が分散していると管理しづらい

同じ品目でも、一カ所に保管できずに複数の場所に渡って保管されていることがあります。

そのような場合、それぞれの保管場所の棚カードを見て数量を確認しなければ、その品目の在庫数が分かりません。

そのため、保管場所が分散していると管理がしづらいというデメリットがあります。

棚カードの在庫管理より在庫管理システムが良い理由

棚カードを利用した在庫管理が悪いわけではありませんが、棚カードを利用した在庫管理よりも在庫管理システムを導入する方がさまざまな面でメリットを感じられるかもしれません。

棚カードの在庫管理より在庫管理システムが良い理由を確認していきましょう。

人為的ミスを減らすことができる

棚カードを使った在庫管理では、手書きしたり、人の目で数字を確認したりなど、人に頼った作業が必要になります。

そのため人為的ミスが起こります。

しかし、在庫管理システムを導入すれば、バーコードやQRコードを読み取るだけで、システム内の在庫数を減らしたり、増やしたりすることが可能です。

よって、手書きミスや数字の見間違え、計算ミスなど人為的なミスを防げます。

リアルタイムな在庫管理が可能になる

最近の在庫管理システムは、ほとんどがクラウド上でデータを一元管理することが可能となっています。

入出庫データもすぐにシステムに反映されるため、複数人・複数箇所であっても最新の在庫データを確認でき、リアルタイムな在庫管理が可能です。

棚卸も簡単にできる

QRコードやICタグ、バーコードが利用できる在庫管理システムを使えば、棚卸も簡単に行えます。

在庫管理システムならば、品目情報を持ったQRコードやICタグをハンディターミナルなどで読み取り、数量を入力すればすぐにデータに反映されます。

そのため、転記が必要なく、転記ミスもなくなるので棚卸の工数削減につながります。

棚カードから在庫管理システムでの在庫管理に移行するには?

様々な改善が見込まれる在庫管理システムですが、棚カードと比べれば導入にコストが必要になります。

棚カードでの在庫管理から在庫管理システムを導入するためにはどのような点に注意すれば良いのでしょうか。

棚カードから在庫管理システムでの在庫管理に移行するポイントを確認していきましょう。

現状の問題・課題をシンプルにまとめる

まずは、現状の問題点や課題を明確にすることが大切です。

そのために、

  • 書き間違いや読み間違いが多い
  • 入力ミスが多い
  • 棚カードの紛失が発生する

など、具体的にどんな作業でどのような問題が起こっているのか洗い出し、整理しましょう。

数値を使って見える化し決裁者へ説明をする

次に大切なことは、決裁者への説明です。

どんなに現場が困っていても決裁者が承認しなければシステムを導入することはできません。

決裁者への説明で大切なポイントは、「数値を使う」ことです。

数値を示すことで決裁者は客観的に判断できるようになるでしょう。

例えば、「記入に時間がかかる」という問題がある場合、

  • 「記入に1件10秒かかる」
  • 「1日の記入件数は約100回」
  • 「1ヶ月20日働くとしたら10秒 × 100回 × 20日 = 2万秒 = 約5.5時間」

というように具体的に数値化して、どれぐらい改善されるか、どれぐらい現状に無駄があるかを理解できるように準備しておくといいかもしれません。

システム導入後に改善されることなどをわかりやすくまとめる

最後に、システム導入後の改善効果を分かりやすくまとめましょう。

例えば、工数削減効果やコスト削減効果などを表やグラフを使ってまとめると、効果が一目で分かり、決裁者や上司、他部署のメンバーなどに説明するときにも便利です。

棚カードや紙管理からzaico導入で効率化を実現した事例

実際に棚カードや紙管理からクラウド在庫管理システムzaicoを導入し在庫管理の効率化を実現した事例を紹介します。

現状抱える問題や導入による効果など、具体的なイメージが湧くと思いますので、参考にしてみてください。

飛騨高山で200年の歴史を持つ酒蔵「舩坂酒造店」

紙での在庫管理に慣れていた現場の抵抗があった中で、 それでも管理工数は半分になり、zaicoは「楽だ」と現場も実感するまでに改善された「舩坂酒造店」様のzaico導入事例になります。

導入前の状況

  • 紙に在庫状況を手書きするというアナログな在庫管理をしていた。
  • 具体的には商品の「入り」、「出」、「残」を紙に記載して管理していた。

    しかし、現場が慌ただしく、書き間違い、数字が読めない、商品間違い、計算間違い、書き忘れなどが多発。

  • また、取り扱う商品の種類も多く、それに使用する瓶やラベル、キャップなどの資材も多い。
  • さらには半製品、完成品、販売品など在庫管理の際に判断しなければいけないことも多い。

導入後どのような効率化・改善ができたのか

  • 探したり手書きする手間が減り、時間的にも労力的にも画期的に変化した。
  • 在庫管理のミスも管理に掛ける時間も大幅削減。
  • 棚卸に要する時間も半減。

導入に至るまでの過程

何とか在庫管理方法を改善しようと、無料で提供されている在庫管理システムを試していた。

その中でもQRコードが利用できるのがzaicoだけだったため、魅力を感じ、導入を決めた。

コーヒーマシンのメンテナンス業を営む「株式会社シンワサービス」

紙やエクセルでの在庫管理に課題を感じていた中で、「在庫管理時間95%削減!棚卸頻度70%削減!」をzaico導入で実現した「株式会社シンワサービス」様のzaico導入事例になります。

導入前の状況

  • メンバー全員がそれぞれ、メンテナンス部品を車に積んで別々のメンテナンス先に向かう。
  • 部品の在庫を管理するため、各メンバーの使った部品を紙伝票に記載し、終業時に全員分の伝票を集めて集計し、集計結果をエクセルに転機。
  • 簡単だが、毎日10分程度の時間を要するので手間がかかる。
  • また、日々の業務の中で、在庫数の増減忘れが多発していた。

    そのため、現物とデータ上の数が全く合わなかった。

  • 在庫品目は400品目以上あり、棚卸の際には全ての数を数えなければならなかった。

    そのため、棚卸に丸2日かかっていた。

    さらに棚卸の報告に向けて、自社内で毎月棚卸を行っていた。

導入後どのような効率化・改善ができたのか

  • ZAICOのアカウントを各メンバーに作り、部品を使うたびにスマホから在庫数量を減らしていくように変更した。
  • 毎日10分かけて集計・転記していた作業が無くなり、月一回の10分の作業で済むようになった。

    管理時間で言えば95%の削減となった。

  • 在庫の減らし忘れなどが無くなったため、実在庫とデータ上の数量がズレることがほぼなくなった。

    その結果、棚卸も3カ月に1回、1時間の作業で済むようになった。

導入に至るまでの過程

ZAICOは簡単に操作できること、また、出先からでもスマホを使って在庫管理できること、さらに、複数人で使え安価で履歴も確認できることが、導入の決め手となった。

棚カードや紙管理の在庫管理からの移行にzaico

棚カードや紙管理、エクセルでの在庫管理は多く行われており、移行を検討しているが難しい、どうすればわからないというケースや声も多く耳にします。

しかし、これらの在庫管理の問題を解決するのには、在庫管理システムの導入が非常に有効であり、特に「クラウド在庫管理システムzaico」は操作内容もシンプルで、数多くのコスト削減や工数削減効果の実績もあります。

また、棚カードや紙管理からzaicoへ移行、エクセル管理からzaicoへ移行といったケースも多く、効果を実感していただいております。

zaicoは無料お試し期間もありますし、導入前のお問い合わせやご相談、セミナーはもちろん、導入後のサポートも実施しております。

棚カードや紙管理から在庫管理システムの導入をご検討であれば、お気軽にzaicoにご相談ください。

※記事内に記載されたzaicoのサービス内容や料金は記事公開時点のものとなり、現行の内容とは異なる場合があります