会社ではコピー用紙やペン、付箋、ホチキスの芯などさまざまな消耗品が使用されます。
しかし、消耗品の種類は非常に多く、数量もたくさんあるため、「管理が上手くいっていない」という場合もあるかもしれません。
消耗品管理とは何か、消耗品管理をする上でよく起こる問題点や解決するための消耗品管理のポイントを確認していきましょう。
よくある消耗品の管理方法とは?
一般的に消耗品の管理はどのようにされているものなのでしょうか。
よくある消耗品の管理方法をまずは確認していきましょう。
在庫がなくなる毎に発注する
消耗品管理のよくあるケースが「在庫が無くなったらその都度発注する」というものです。
このケースでは発注担当者に依頼して発注してもらう場合と、最後に使った人が自分で発注する場合があります。
このような方法で消耗品を管理するとどのような問題が起こるのでしょうか。
発注担当者に依頼する場合では、依頼が都度バラバラに出されるので、発注担当者の手間が増えてしまい、非効率的です。
また、最後の使用者が発注する場合、発注を忘れてしまえば、在庫切れとなってしまいます。
さらに、どちらの場合も物がなくなってから発注をかけるので、該当品が納品されるまでは、業務が止まってしまう可能性があります。
定期的に在庫を確認し発注する
もう一つのケースが「消耗品を管理する担当者が定期的に現物や在庫リストを確認して、足りない物を発注する」というものです。
この方法では、担当者が定期的に消耗品の在庫をチェックする必要があります。
そのため、品目数や保管場所が増えてくると、担当者の負担が大きくなってしまいます。
また、毎日在庫をチェックしているわけではないので、在庫が切れてから発注をかけるまでの間に、タイムラグが発生する可能性もあります。
消耗品管理のよくある問題
消耗品管理でよくある問題とはどのようなものなのでしょうか。
よくある消耗品管理の問題を確認していきましょう。
消耗品の保管場所がバラバラ
よくある問題として、保管場所が明確に決められておらず、毎回必要なものを探し回り、無駄な時間を要していることがあります。
また、消耗品の保管場所が業務スペースから離れており、取りに行くのが面倒であるため、グループ単位で在庫を持っていることもあります。
このような場合、1つの品目に対して、保管場所が複数あり在庫の確認が大変です。
保管場所を1カ所に決めて周知しておかないと、物探しや在庫数の確認に手間がかかってしまいます。
在庫数を把握しきれない
消耗品を購入した数や使用した数量が分からないため、在庫数が把握できていないことがあります。
このような場合には、適切な個数管理ができず、過剰な在庫を抱えてしまったり、逆に在庫切れを起こしてしまうこともあります。
また、物によっては使用期限やトレンドがあります。
それを過ぎると使用頻度が激減したり、使えなくなったりするケースもあり、不良在庫につながります。
このような問題が起こらないようにするためにも、在庫数を把握できる仕組みやルール作りが必要です。
管理フローや使用ルールが定まっていない
消耗品の管理フローが決まっていないと、発注や入庫の業務に手間取ってしまうだけでなく、発注漏れや入庫漏れにつながります。
そうなってしまうと、手配したはずのものが納品されなかったり、物は納品されているのにデータ上の在庫は増えていなかったりなど、様々な不都合が生まれます。
また、使用ルールが定まっていないと、いつの間にか在庫切れになっていたり、データ上の数量と現物数の不一致が発生してしまうこともあります。
以上のような問題を防ぐために、管理フローや使用ルールをしっかりと定めて、関係者全員が同じ認識を持つことが非常に重要です。
消耗品管理に有効な「カンバン方式」とは?
消耗品管理に有効な方法として「カンバン方式」というものがあります。
カンバン方式はこれから消耗品管理について検討しようとしている方におすすめの管理手法です。
カンバン方式は、元々はトヨタ自動車が生み出した生産管理手法で、消耗品管理にも応用することができます。
具体的にカンバン方式での消耗品管理の方法を確認していきましょう。
カンバン作成
まず、カンバン方式で消耗品管理を行うために、「カンバン」と呼ばれるラベルを用意します。
例えば、下記のようなイメージです。
カンバンには品名や発注数量、発注先のメーカ名など必要な情報を記載します。
カンバンを発注トリガー対象の備品に貼り付け
次に、このカンバンを発注のトリガーとなる備品に貼り付けておきます。
例えば、残り5個を下回った際に発注したい場合は、5個目の備品に貼り付けます。
この「発注のトリガーとなる個数」のことを発注点と言います。
そして、カンバンを貼り付けられた備品を使用した人は、カンバンを取り外し、発注ボックスなどに入れておきます。
カンバンを回収し担当者が発注
最後に、発注ボックスを確認した担当者が、カンバンを回収し発注をかけます。
例えば、上記のカンバンの例であるならば、A4プリンタ用紙を10パック手配します。
カンバン方式の流れのイメージをまとめると下図のようになります。
このように、カンバンを使うことで、「誰が、いつ、何個発注するか」が明確になり、発注漏れや過剰手配を防ぐことができます。
消耗品管理を適切に行うポイント
消耗品管理を適切に行うポイントは、まずは、管理担当者を決めることです。
管理担当者を決めて、発注や入庫の情報が1カ所に集まるようにすることで、責任の所在が明確になり、データと現物数との差異が出ないように管理が徹底されます。
次に、消耗品の在庫を整理し、必要数を決めたり用途や保管場所ごとにカテゴリ分けしましょう。
現状の在庫が整理できたら、消耗品の使用や保管に関するルールを定めて、社内に周知します。
そして、社内に周知した内容がしっかりと守られているか、定期的に棚卸して、チェックしましょう。
消耗品管理に在庫管理システムが適している理由
カンバン方式を導入すれば、ある程度は消耗品管理を効率的に行うことができます。
しかし、さらに消耗品管理を正確かつ効率的に行うには在庫管理システムの使用が効果的です。
在庫管理システムを使用すれば、バーコードやICタグを読み取るだけで、在庫数を増減させることができます。
つまり、入庫時や出庫時にスキャンするだけで自動的にデータ上の数量を更新させることができるようになります。
このため、インプットや在庫確認の手間が省けるほか、インプットミスや数え間違えも防ぐことができます。
「zaico」を使用した消耗品管理の手順
消耗品管理に在庫管理システム「zaico」を利用すれば、QRコードやバーコードをスマホで読み取って、入出庫や棚卸を行うことができます。
スマホで読み取ることができるので、専用端末が不要で手軽に導入することが可能です。
zaicoには消耗品管理に有効な機能として、下記の3つがあります。
- 発注点設定
- 入出庫
- 棚卸
「zaico」を使用した消耗品管理の手順を確認していきましょう。
※機能や操作手順は記事公開当時のものになり変更されている場合があります。
発注点設定
zaicoでは各在庫品に発注点を設定することができます。
在庫数が発注点以下になると、在庫一覧の画面で赤色でアラート表示されるので、一目で発注するタイミングが分かります。
発注点管理の機能を利用することで、発注タイミングの適正化ができ、さらに発注忘れを防止することができます。
発注点設定の詳細手順はこちらを参照して下さい。
入出庫
zaicoにはQRコードもしくはバーコードをスキャンすることで、入出庫を行う機能があります。
こちらの機能を利用するには、zaicoのiPhoneアプリまたは、Androidアプリをインストールしておく必要があります。
この機能を使えば、入庫時にスキャンすることで在庫数量を増やし、出庫時にはスキャンすることで在庫数量を減らすことが可能です。
具体的な作業手順は、下記のようになります。
- 「入庫スキャン」または「出庫スキャン」をタップする
- 対象品のQRコードまたはバーコードを読み取る
- 「出庫」または「入庫」ボタンをタップする(この時点では、在庫データの数量には未反映)
- 「完了」ボタンをタップし、在庫データへ反映
入出庫時の詳細な内容はこちらを参照して下さい。
棚卸
zaicoを使えば、棚卸もスマートフォンから簡単に行うことができます。
棚卸を実施した日は、Webアプリの在庫一覧から確認が可能です。
棚卸の具体的な手順は下記のようになります。
- 設定ボタン(歯車)をタップする
- 「棚卸状況を表示」をオンにする
- 棚卸開始日を設定する(デフォルトでは「棚卸状況を表示」をオンにした日付になる)
- 棚卸したい物品名をタップ
- 棚卸したい数量を入力し、「棚卸」をタップ
- 物品名がグレー表示され、棚卸日が更新される
その他、詳細内容は下記リンクを参照して下さい。
【在庫一覧から棚卸する(QRコード・バーコードがない物品)】
消耗品の在庫管理にzaico
消耗品管理の問題点や管理を適切に行うためのポイントについて紹介してきました。
また、消耗品管理に有効な「クラウド在庫管理システムzaico」の使用手順についても紹介しました。
消耗品管理を効率的に行うためにも、ぜひzaicoの導入を検討してみてください。
zaicoは、消耗品管理以外にもさまざまな業種や業界の在庫管理に活用されていおり、効果を実感いただいております。
消耗品管理の改善や在庫管理システムの導入をご検討の場合、お気軽にzaicoにお問い合わせください。