さまざまな用途で使われることの多いエクセルはビジネスツールの一種で、業務で利用している方は多くいることでしょう。
しかし、エクセルは使用用途や業務内容によっては業務効率を下げる原因となってしまうので、注意すべき点もあります。
業務効率化を目指しているのに、エクセルによって業務効率を下げてしまっては意味がありません。
エクセル作業を業務効率化するために、エクセルが抱えている課題や業務効率を下げてしまうエクセルの使い方について確認しましょう。
エクセル業務自体の効率化はできるのか?
エクセル業務自体の業務効率化はできるのでしょうか。
エクセル業務を業務効率化する方法について確認しましょう。
マクロを使う
マクロは、エクセル作業を自動化する際に使われるもので、集計作業などに効果的です。
とくに、同じ作業の繰り返しとなる反復業務に適しており、エクセルの単調な作業をシンプルに済ませることができます。
たとえば、以下のような反復業務はマクロが適しています。
- 請求書の印刷
- 各部署の売り上げの合算
- 社員のシフト時間から社員の給与を計算する
- 取引先ごとの明細など
手作業で行うには時間がかかりすぎる場合などは、マクロを活用することで業務効率化ができます。
VBAを使う
VBAとは「Visual Basic for Applications」の略称で、エクセルの機能の拡張ができるプログラミング言語です。
エクセル以外にもパワーポイントなどのMicrosoft officeのアプリケーションに対応しており、エクセルの自動化をしたい場合に用いられることが多いです。
プログラミング言語ではありますが、VBAはエクセルなどのアプリケーション内でしか使えない専用の言語なので、プログラミング言語を知らない人でも学びやすく、他のプログラミング言語のように、使用するために環境を構築する必要がありません。
エクセルの自動化をしたい場合はマクロも効果的ですが、より細かく設定したい場合は、手書きで設計できるVBAを使うと良いでしょう。
関数を活用する
エクセルの関数とは、独自のルールのもと自動で計算してくれる機能のことです。
関数を用いれば、手動で入力する煩雑さを軽減させるだけでなく、手入力による計算ミスも減らすことができます。
少なくとも以下の関数を使いこなせれば、エクセルでのデータ処理は楽になるでしょう。
- SUM関数
- IF関数
- VLOOKUP関数
どのようなデータ処理をしたいのかによって使用する関数を切り替えることが求められるので、関数の種類について学ぶことで、エクセル業務の効率化ができるでしょう。
エクセル(Excel)で業務効率化はできるのか?
エクセルで業務効率化ができるかどうかというと、部分的にはできる部分がある程度であると考えておいたほうがいいでしょう。
エクセルは、データ処理に向いているツールで、多くのデータをまとめたり計算などに使われることが一般的です。
簡単なまとめや計算であればエクセルは効果的ですし、紙でまとめたり自力で計算するよりも楽です。
ただ、エクセルは容量に限りがあるので多くのデータをまとめることには向いていません。
また、同時に編集することができないので、分担制にしている場合は時間がかかりすぎてしまいます。
エクセルで業務効率化ができることもありますが、場合によってはエクセルによって業務効率が下がることもあるので、エクセルだけで業務効率化を改善するのは難しいでしょう。
エクセル(Excel)が業務効率化の課題になる理由
エクセルを使うことが業務効率化を妨げてしまうのは何故でしょうか。
エクセルが業務効率化の課題となっている理由について確認しましょう。
同時編集に向いていない
エクセルは同時に複数人がアクセスできないファイルなので、同時編集ができません。
1人がエクセル作業を進めている間は、他の人は作業ができないので業務が滞ってしまいます。
そのため、複数人で業務を進めたい場合は、エクセルが向いていないこともあります。
リモートでアクセスできない
エクセルは基本的にはローカルで保存されるファイルなので、リモートワークに不向きです。
クラウド上に保管することでリモートワークすることも可能ですが、エクセルファイルの容量が大きい場合挙動が遅くなることもあるでしょう。
また、基本的にはパソコン上でしか作業ができないのでスマートフォンなどでの作業はできません。
外出先で少しだけ確認するということも難しいので、働き方によってはエクセルが向いていないこともあるでしょう。
属人化しやすい
エクセルは個人のパソコン内で保管できるため、属人化しやすいです。
また、マクロやVBAなどに詳しい人が作成したファイルは便利な一方、その人が辞めたり休んだりした場合、他の人では編集ができなくなります。
エクセルは個人のセンスや技術によって完成度が変わるので、個人の裁量に任せていたら品質に差が生じることもあるでしょう。
特定の従業員がいなければメンテナンスができない状態になってしまっては、業務効率が下がってしまいます。
エクセルはこのように属人化しやすい側面があるので、業務効率化を目指す場合はルールを決める必要もあるでしょう。
エクセル(Excel)業務が効率化を阻んでいるケース
エクセル業務が効率化を妨害しているケースにはどのようなケースがあるでしょうか。
どのようなエクセルの使い方をすると効率化を阻めてしまうのか、確認しましょう。
属人化してる業務
エクセルは属人化しやすく、誰か1人にエクセル業務を任せる体制にしていると、業務効率を下げてしまいます。
たとえば、VBAやマクロに詳しい人が1人でエクセルファイルを作成していた場合、仮にその人が仕事を休むと誰も設定の変更ができません。
また、個人のパソコン上に保管されていれば、その人が休んでいる間はエクセルファイルを開くことができず、業務が滞ってしまうでしょう。
エクセルはローカルで保存ができるが故に属人化しやすく、業務効率を下げる要因を作ってしまいます。
時間がかかりすぎる業務
入力に時間がかかりすぎる業務にエクセルを使っている場合は、業務効率を下げるでしょう。
エクセルは1つのファイル内にシートを作り、切り替えることができるので、1つのシートに入力し、他のシートに計算結果を出力するなどの使い方ができます。
しかし、入力が多く時間がかかりすぎると途中で保存されずにファイルが閉じることもありますし、別の人が使えずに待ち続けることにもなります。
すぐに作業が終わるのであれば円滑に業務が進みますが、時間がかかる場合は誰かの時間が無駄になることも考えなければなりません。
エクセルはデータ整理にむいている一方、時間がかかり過ぎる業務には不向きなので、別のツールの導入を検討した方が良いでしょう。
複数人で作業している業務
エクセルは複数人で同時に編集することができないことが多いです。
誰かがファイルを開いている場合、他の人は閲覧専門でしか開くことができないので編集ができず、複数人で作業している場合は業務が滞ってしまいます。
1人で業務を回しているのであればエクセルでも良いですが、ほとんどの場合業務は分担制であることが多いでしょう。
そのため、複数人で作業を分けている場合はエクセルは不向きです。
エクセル業務を効率化するなら脱エクセルが重要
エクセルはデータまとめや処理に向いていますが、容量に限りがあるので大量のデータ処理には向いていません。
また、同時編集ができないので複数人での作業にも不向きです。
近年はリモートワークも普及しているので、外出先や在宅で作業することも多いでしょう。
エクセルはローカルに保存されるものなのでリモートワークには向いていませんし、クラウド上で保管されていたとしても、ファイル容量が大きければ挙動も重くなります。
また、セキュリティ面にもエクセルはリスクがあるでしょう。
エクセルはファイルを紛失する恐れもありますし、間違って削除してしまうと復旧もできません。
悪意ある第三者に盗み見られる可能性もあるので、大切なデータをまとめるには不適切です。
このようなことから、エクセルは業務効率を下げるだけではなくセキュリティレベルも下げる恐れがあるので、エクセルをやめて別のツールに切り替える動きが大切となります。
エクセルの業務を効率化したいならzaico
エクセルはデータ処理などのさまざまな用途で使われるビジネスツールですが、使い方によっては業務効率を下げてしまいます。
エクセルを使うことによって業務効率が下がる場合も多いので、業務の効率化を目指す場合は脱エクセルを目指しましょう。
エクセルは在庫管理にも利用できるツールですが、データ量が増えればその分挙動も遅くなり、業務効率が下がりますし、入力のミスや属人化につながるなどの課題がある方法でもあります。
そのような場合は、「クラウド在庫管理システムzaico」をご活用ください。
zaicoはクラウド上で在庫管理ができるツールで、エクセルのように容量に制限があるわけではなく、複数人での同時編集もできます。
エクセルによって在庫管理の効率化が悪くなっている場合は、zaicoの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
※記事内に記載されたzaicoのサービス内容や料金は記事公開時点のものとなり、現行の内容とは異なる場合があります