DXで属人化を解消する方法とDX推進のための属人化の解消ポイント

デジタル技術を用いて業務改善や社内改革を行うDXの推進には、属人化をできる限り解消しておくに越したことはありません。

しかし、DXを進めるどのステップで属人化を解消すべきかがわからなかったり、DXと属人化の関連性が見えてこないこともあるかもしれません。

DXで解消できる属人化の例やDXで属人化を解消する方法、DXを進めるための属人化解消のポイントを確認していきましょう。

DXが属人化の解消につながる理由

DXの何が属人化の解消につながるのでしょうか。

まずは、DXが属人化の解消につながると考えられている理由を確認していきましょう。

情報を探す手間が省けるので属人化の解消につながる

DX化やデジタル化が進めば、情報・技術などがデータとして蓄積されていきます。

社内のデータが増えることで、従業員は求める情報にすぐたどりつくことができたり、過去の事例をもとにアイディアを生み出したりすることができます。

従業員が自主的に行動しやすい環境をDXで作ることができれば、属人化は徐々に解消されていくことでしょう。

作業負荷が減ることで属人化の解消につながる

DXによって業務を標準化することができれば、従業員全体の作業レベルが底上げされます。

つまり、属人化していた従業員の作業負荷を軽減することができるのです。

従業員の作業レベルが上がれば、属人化が解消されるだけではなく、生産性の向上にも期待がもてます。

固有の知識やスキルへの依存が減るので属人化の解消につながる

DXを進めることで、誰かの知識や経験に頼っていたり、ブラックボックス化していた部分が明確になります。

誰でもやり方を覚えればできたことであったり、やり方自体が簡略化されることで、作業だけでなく習得も容易になる部分ができます。

特定の人しかできないとしていたものを共同で行えるようになったり、代わりにやれるようになるので属人化の解消につながります。

DXで解消できる属人化の例

業務のなかには、DXによって属人化を解消しやすい業務と、反対にDXだけでは属人化の解消が困難な業務があります。

どのような業務がDXと相性がよいのか、DXで解消できる属人化の例をみていきましょう。

マニュアル化されていない業務

マニュアル化されていない業務は、DXで属人化を解消しやすい業務とされています。

マニュアルがなければ、新入社員や異動してきた社員に対し、必ず誰かが付きっきりで教育をしなければなりません。

しかし、DXを意識したマニュアル作りができれば、ある程度は自己学習ができるようになるため、教育にかかる人的リソースを最低限で済ませることができます。

アナログで行われている業務

帳簿記帳、備品購入、在庫管理、契約書の取り交わし、といったアナログで行われている業務もまた、DXによって属人化を解消しやすいものといえます。

また、アナログからデジタルに業務を移行することによって、データの保管や管理がしやすくなるというメリットもあります。

独自の手法で行われていた業務

同じような業務でも会社や職場でやり方が違う、独自のやり方で行われている場合があります。

本来は、その独自手法にこだわらなくても良かったり、もっと効率が良いものがあると理解していながら、今までもこうしてきたから、変えるのが面倒だからと続けていることも少なくありません。

このようなその職場でしか通用しないやり方で行われているものはDXで改善していく余地が大きいと言えるでしょう。

DXで属人化を解消する方法

DXで属人化の解消をどう進めていけばいいのでしょうか。

DXで属人化を解消する方法を見ていきましょう。

業務の洗い出しや棚卸しをする

DXで属人化を解消する第一歩は、属人化されている業務を把握することです。

いきなり組織全体のDXを進めるのは難しいので、まずは部署や課、グループごとに全ての業務を書き出していきましょう。

ざっと業務を書き出した後に、大分類・中分類・小分類などのカテゴリーに分けていくと、業務の洗い出しがスムーズに進められるのでおすすめです。

担当者や業務フロー、業務が発生する時期・タイミングなどもあわせて確認しておくと、属人化解消の優先順位がつけやすくなります。

デジタル化できる業務を決定する

業務の洗い出し・棚卸しを一通り終えたら、特定の担当者ばかりが行っている業務や、担当者全員が負担が大きいと考えている業務をチェックし、属人化の解消を目指す業務を決定します。

マニュアルがない業務やアナログで行われている業務は、デジタル化によって属人化を解消しやすい業務とされていますので、意識しながらチェックしてみてください。

今あるソフトやサービスで属人化が解消できそうなら、仕組みづくりを行うだけで属人化は解消に向かうはずです。

ITツールの導入を進める

現状のままでは属人化解消が困難だと感じる業務があれば、ITツールの導入を検討しましょう。

属人化解消の代表的なITツールには、チャットツール、タスク管理ツール、マニュアル作成ツール、帳票や在庫管理のクラウドシステムなどがあります。

サービスの提供元によって導入費用や料金システム、サポート体制は大きく異なりますので、自社に合ったITツールをじっくり比較・検討してみてください。

マニュアル化する

デジタル化を進めたり、ITツールを導入した後は、必ずマニュアルを作成しましょう。

業務マニュアルを作成するポイントは、誰が見ても作業が実行できるようわかりやすく丁寧に作成することです。

ただし、担当者一人でマニュアルを作成すると、慣れや思い込みでフローを省略したり、専門用語がたくさん使われてしまったりするおそれもあります。

担当者以外のメンバーがマニュアルを作成したり、最終チェックを行ったりするだけでもマニュアルの精度は上がりますので、ぜひ参考にしてみてください。

業務フローから見直す場合は、できるだけシンプルなフローになるように意識しましょう。

ナレッジを共有する

業務を進めるうえでのポイントや、実際に業務がスムーズに進められた方法などがあれば、社内でどんどん共有しましょう。

知識やノウハウ、事例などのナレッジを共有することで、新たな属人化の防止にも期待がもてます。

DX推進のための属人化解消のポイント

会社全体でDXを推進していく場合、属人化の解消は不可欠ですが、その場しのぎの属人化解消ではまた新たな属人化が生まれかねません。

DX推進のための属人化を解消するポイントを見ていきましょう。

全従業員で標準化を目指す

標準化とは属人化の対義語で、従業員の誰もが同じ品質で業務の成果があげられる状態になっていることをいいます。

全ての業務を標準化させるのは非常に困難ですが、従業員全員が標準化を意識していれば、属人化に向かうリスクは軽減されることでしょう。

経営陣・役職者は、標準化への意識が従業員に定着するような取り組みを継続して行うことが重要です。

デジタル作業が苦手な従業員に配慮する

DX推進にあたり、デジタルでの作業を避けて通ることはできません。

しかし、高年層の従業員やタイピングや文章表現が苦手な従業員であれば、デジタルでの作業が思うようにいかないこともあるはずです。

苦手な従業員がいても孤立させず、従業員間でサポートし合うことができれば、デジタルに関する部分の属人化を防ぐことにもつながります。

定期的に業務の見直しを行う

恒常化した業務は、属人化しやすくなります。

マニュアルの作成やITツールの導入によって属人化が解消されたからといって、以前と同じような体制で業務を続けていては、またいつかは属人化してしまうことでしょう。

マニュアルを作成後にきちんと更新したり、使用しているITツールを定期的に見直したりすることが、属人化の再発を防ぐポイントです。

DXで属人化を解消するならzaico

属人化は、DXを通じて解消することが可能です。

マニュアル化されていなかったり、アナログで行われていたりする業務であれば、DXによって比較的スムーズに属人化が解消できますので、ご紹介した方法をぜひ試してみてください。

また、在庫管理の属人化を解消したいと思っている方には、「クラウド在庫管理アプリ・zaico」がおすすめです。

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