在庫は罪庫なのか?

在庫は罪庫とよく言われます。

確かに、在庫を持つことは資金の停滞やスペースを取るなど

在庫が多いのは好ましくありません。

しかし、私はそうは思いません。

在庫は必要な存在です。

 

在庫がなぜ必要なのかを逆に考えてみると

分かります。

 

例えば、コーラを生産して店頭に並ぶまでに1週間かかるとします。

あなたが、お店に行ってコーラが欲しいと思った時、

店頭にコーラが無い。

店員に尋ねると、

「1週間お待ちください。」

あなたは、1週間待てますか?

 

おそらく待たずに別の飲み物を買うでしょう。

これで、コーラは販売の機会を逃したことになります。

もし、コーラを1週間前に仕入れておけば、このような

事は起こらなかったでしょう。

 

つまり、在庫は時間の前借りと言えます。

1週間という時間を、コーラの在庫を持つことで買っているのです。

これが、在庫が必要な最大の理由です。

お客様が待ってくれるのであれば、在庫は不要。

しかし、待ってくれないのでその時間の分だけ在庫を持ちます。

 

ここで、1つ注意があります。

在庫には、意味のある在庫意味の無い在庫があります。

意味のある在庫とは、

販売(使用する)時期が、ある程度分かっている在庫

意味の無い在庫とは、

販売(使用する)時期が、分からない在庫

仮に、コーラが1日当たり約100本売れるとすれば、

お店が持つべき在庫量は、100本×1週間(7日)=700本

これが店が持つべき在庫量で、意味のある在庫です。

私が持つべきでないという在庫は、意味の無い在庫です。

 

コンサルティング先などでよく見かけるのは、

何年も倉庫に眠っている在庫です。

これは、何ですか?

と聞くと、「いつか売れると思うので保管しています」

と言います。

これは非常に危険な答えです。

もし、会社の中に「いつか売れると思う」在庫がたくさんあると、

どうなると思いますか?

仕入だけが膨らみ、売上の見込みは一切立ちません。

意味の無い在庫は、たとえ1個しかなくても、それは罪庫です。

 

あなたの会社にある在庫、全て意味がありますか?

 

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