在庫管理は3ステップで改善していくことを前回はお伝えしました。
ステップ1では情物一致を目指しますが、企業によっては情物一致の障害を取り除かなければ
いけません。
もう一つ、やるべき事があります。
すでに過剰在庫がある場合には、情物一致は別にやっておかなければいけないことがあります。
それは、3S(整理・整頓・清掃)のうちの、「整理」です。
在庫が過剰な状態だと、
- 必要なものが他の在庫に埋もれてしまって見つからなくなる
- 先入先出しがしづらく、余計な時間がかかる
- 置き場を決めることができず、置いた人しか場所がわからない
と言った問題が発生します。
情物一致をやるうえで、とても大きな障害になります。
必ずまずは整理をしましょう。
整理についておさらいです。
整理とは、
必要なものと不要なものを分けて、不要なものを捨てること。
です。
ここで、大切なのは必要と不要を分ける基準です。
相談者から「必要と不要を分ける基準はありますか?」と
よく聞かれますが、決まった基準はありません。
しいて挙げると、モノの流れ方(出庫頻度)が手掛かりになります。
各商品によって出庫頻度は異なります。
例えば、日用雑貨は毎日のように売れますが、
工作機械のようなものだと、毎日は売れません。
おおよその売れ行きや使用頻度を見極めて、
基準を設定しましょう。
と言っても決められない!
という経営者の方が多いようです。
私が推奨するのは、在庫回転率です。
在庫回転日数が365日(1年)を超えるものをまずは対象にします。
(かなり甘い数字ですが・・・)
ただ、各商品の在庫データを記録していなかったり、
データ自体がかなりあいまいなケースがあります。
その場合は、次の3つを整理の基準を決める指標にします。
- 最終仕入日
- 最終販売日
- 在庫率
在庫率とは「出庫数÷総在庫数」で、出庫数が少なければ
少ないほど、在庫率は低くなります。
※在庫率は独自指標です。
1~3のうち、1つを選ぶのではなく、いくつかの指標を
組み合わせて選んでいきます。
過剰在庫・滞留在庫の整理は大変ですが、
長年の間、見てみぬふりをしてきたツケだと思って、
頑張って取り組みましょう。
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