製造業DXで“ミスが起きにくい”入出庫フローを構築!棚卸時間の大幅短縮と、創造的な付加価値業務への転換を図る

会社名

東海電子株式会社

業種

製造・メーカー

従業員数

101〜1000名

課題

棚卸を効率化したい / 紙やExcelでの管理をなくしたい / 管理の属人化をなくしたい

活用機能

入庫/出庫(予定)データ登録 / 棚卸の記録

管理物品

部品 / 部材 / 資材

2024/7/19

東海電子株式会社様:在庫管理基本情報

  • 管理している物品:組立機構部品(基板/電子部品/樹脂成形品/ビス/センサー/ラベル/電池等)
  • 管理している品目数:1,200品目
  • zaico導入前の在庫管理方法:紙(帳簿)、Excel
  • 利用開始:2023年
  • 利用頻度:毎日
  • 利用人数:7~10名、期末棚卸時は15~18名前後
  • バーコード・QRコード利用:あり

zaico導入前に抱えていた在庫管理の課題

  • 手書きによる入出庫管理で記入ミス、記録忘れが発生していた
  • Excel資材表の管理が属人化していた
  • 棚卸作業に多くの時間と手間がかかっていた

zaico導入によって課題はどう解消された?

  • 出庫登録の際のミスが減る見込みが高い
  • 在庫管理をシステム化することで、みんなで管理できるようになる予定
  • 棚卸時間が大幅短縮される見込み

東海電子株式会社様にzaico導入から利用までを聞いてみました!

業務用アルコール測定器の製造販売を行う東海電子株式会社様。静岡県に本社と工場を構えるほか、全国に営業拠点があります。全社として現在「DX化」を推進されていて、紙の管理からデジタル管理への移行と業務の効率化を目指しておられ、その一環としてzaicoを導入してくださいました。

今回は、zaicoを使った運用フローの構築をご担当されている渡邉様と、同じく生産管理グループでzaicoをご利用くださっている社員の皆様にお話を伺いました!

本社を含む複数拠点でzaicoを導入

――御社の事業内容を教えていただけますか?

渡邉様:弊社は業務用アルコール測定器とソフトウェアシステムを中心に、お客様の業務課題解決に向けて 最適な環境構築をご提案し、導入から運用までトータルサポートするソリューションを提供しております。また、各業界や法令改定など各種トレンド情報の発信、飲酒運転防止活動を行っております。

――zaicoは本社と各拠点で利用されているのですか?

渡邉様:各地に事業所がありますが、zaicoは静岡県内にある本社工場・第二工場・敷地外の貸倉庫の3拠点で利用しています。
今はまだトライアル段階ですが、導入は順調に進んでいます。決算期末となる9月に向けて、zaicoの運用を本格的に始動させたいと思っているところです。

zaico導入のきっかけは「DX化」

――zaicoを導入する前の在庫管理方法を教えてください。

渡邉様:zaico導入前はすべての部材に「部品入出庫表」を設置。部材の入出庫履歴とともに、備考欄へ「使用機種名・対象LOT・生産月」又は「申請書№」等を記載するなどの手間がかかっていました。

――紙やExcelでの管理をなくしたい、というのがzaicoを導入したきっかけでしょうか?

渡邉様:はい。弊社では今期「DX化」を推進していて、全社として紙の管理からデジタル管理への移行を目指しています。
これまでは入出庫を紙で管理していたのですが、どうしてもヒューマンエラーを防ぎきれませんでした。具体的には、間違った部品が払い出されてしまっていたり、ものが動いている形跡はあるけれど記録が漏れてしまっていたり、といったミスが発生していました。
このような課題を、DX化でzaicoを入れることで解消したいという目標があります。

zaico活用でヒューマンエラー解消を目指す

――zaicoはどのように見つけてくださったのですか?

渡邉様:たまたまベンダーさんと話しているときに、入出庫を記録するのに手書きではなく簡易化できるシステムがないか相談してみたところ、zaicoのことを教えてくれました。zaicoについて調べてみると、操作もシンプルで分かりやすく、追加項目が柔軟に設定できる点で管理のしやすさを感じ、導入を決めました。

――zaicoに期待したことは何ですか?

渡邉様:zaicoに求めたのは、情報のリアルタイム性紙管理からの脱却(システム化)、そして課題だったヒューマンエラーをなくすこと、の3つです。

――zaicoを導入してヒューマンエラーは減りましたか?

渡邉様:まだトライアル段階なので、すべてのミスが確実に減ったとは言いきれないのですが、出庫ミスは減ったと実感しています。

部材の出庫を行う際、既存システムから出庫リストをzaicoへインポートし、出庫リストに沿って部材のQRコードを読み取り、出庫登録を行っています。この時、誤った部材(QRコード)を読み取るとエラーで教えてくれるため、ミスが起きにくいんです。今後もzaicoを使うことで、ヒューマンエラーを防ぐことができると思っています。

「出庫リスト」を作ることでミスを防ぐ運用フロー

――zaicoを使った具体的な運用フローを教えていただけますか?

渡邉様:入庫に関しては、まず弊社で導入しているMRPシステムを使って発注書を出力し、部材・部品を発注します。現物が届いたら検品し、スマホのzaicoアプリでQRコードをスキャンして入庫登録をしています。

スマホで入庫スキャンをする様子

出庫については、既存システムより出庫リストをzaicoへインポートし、リストに沿ってピッキングを行っています。部材のQRコードを読み取ってピッキングを行うため、誤った部材(QRコード)で処理を行うとエラーで教えてくれます。出庫予定リストを作成することで、間違った部品を出庫してしまうといったミスを防ぐ対策ができています。

zaico導入で棚卸時間が大幅に短縮された

――これまで、棚卸はどのように実施されていましたか?

渡邉様:棚卸は循環棚卸(部品を選定して循環に棚卸)と期末棚卸(すべての部品を対象とした棚卸)を行っています。循環棚卸は毎月実施、期末棚卸は半期に1度(年2回)行っています。
期末棚卸では、各部品(約1200点)に貼り付ける「棚卸原票」を準備します。棚卸は2日間かけて行い、カウントは2人1組でダブルチェックをしながら行います。棚卸した数は棚卸原票へ記入し、すべての部品に貼り付けていきます。
棚卸カウント後、棚卸原票は複写を残し、原本をすべて回収します。その後OCRシステムを使用して記入した原票をすべて読み取って集計するのですが、読取エラーも発生するため、データに誤りが無いか一つひとつの確認と修正を複数人で行う…といった作業が発生します。棚卸全体にかかる工数や人員を、非常に多く必要としていました。

――棚卸にどのくらいの時間がかかっていたのでしょうか?

渡邉様:カウントから集計、および乖離確認まで行うと、2日間を必要としていました。

――zaicoを使って棚卸をするようになって、変化はありましたか?

渡邉様:はい。まだトライアルですが、zaicoを使用して棚卸を行ったところ、たった3名のスタッフで、全体の40%の部品点数を約3時間で終えることができました。棚卸データもそのままzaicoからエクスポートすることができるので、既存システムとの連携もスムーズです。
この人数と速さで終わらせることができたのはすごい!とzaicoの効果を感じています。

――それはすごいですね!棚卸機能は使いやすいでしょうか?

渡邉様:そうですね。事前準備の在庫確認だけしておけば、あとは物品に貼り付けてあるQRコードをスマホで読み込むだけなので、作業としてはとても簡単でした。スキャンするだけで済むという利便性にみんな驚いています(笑)。

zaicoの運用がもっと軌道に乗れば、2日間必要としていた棚卸を、1日で終えることができそうです。
棚卸期間は正確なカウントを行うためにも、製造工程や出荷対応を止める必要があります。棚卸を1日に短縮できれば製造の稼働日を増やすことができ、出荷対応も可能になります。出荷が1日増えることで、顧客満足度にも貢献でき、利益向上が見込まれると思っています。

zaicoの魅力は「スキャン機能」と「リアルタイム性」

――従来の業務が一番楽になったと感じられるzaicoの機能は何でしょうか?

渡邉様:入出庫登録や棚卸カウント(登録)におけるQRコードでの処理が一番楽になった部分かと思います。
弊社に長く勤めていただいている年配の方でも、スマホで読み込むだけという操作は簡単でシンプルなため、とても重宝しています。私もQRコードでの管理は初めてですのでインパクトは大きいです(笑)。

もう一つ感じたzaicoの魅力は、入出庫登録の状況や在庫数がリアルタイムで確認できることです。
今までは手書きでの管理でしたので、現時点の在庫数は格納先へ見に行かないと分からなかったのですが、zaicoを使用することで「現在の数量と格納先」をリアルタイムに把握することができ、いつでもどこでも、スマホやPC一つで見られるというのはとても便利に感じています。

入出庫登録をすれば即座に在庫数に反映される

製造業のDX化にzaico!

今回は、zaicoを使って生産性向上や棚卸に関する課題の解消を目指す、東海電子株式会社様の導入事例をご紹介しました。既存のMRPシステムとあわせてzaicoを活用され、「重たかった在庫管理課題が解消されてきています!」との嬉しいお声を聞かせてくださいました。同様の業種や似たような課題をお持ちの方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

なお、渡邉様は今後zaicoの「発注点管理機能」も活用していきたいと仰っていました。お客様からの受注ベースで在庫が減るものはzaicoで発注点を設定し、たとえば在庫数が50個を切ったらアラートが表示されるようにしておきます。こうすることで欠品を防いだり、発注タイミングを適正化したりすることが可能になるというものです。
ぜひご活用いただき、いっそう皆様の業務負担を減らしていただけたら嬉しく思います!