拠点ごとの発注業務を本社に集約、資材の仕入値が可視化されコスト削減につながった!

会社名

株式会社日伸

業種

運輸・郵便

従業員数

51〜100名

課題

棚卸を効率化したい / 過剰在庫・欠品をなくしたい / 複数拠点で利用したい

活用機能

QRコード/バーコードスキャン / 入庫/出庫(予定)データ登録 / 棚卸の記録

管理物品

備品 / 部材 / 資材

2024/9/6

株式会社日伸様:在庫管理基本情報

  • 管理している物品:梱包に使用する資材や木材、工具、従業員用の制服など
  • 管理している品目数:約300品目
  • zaico導入前の在庫管理方法:在庫管理していなかった
  • 利用開始:2024年
  • 利用頻度:毎日
  • 利用人数:8名
  • バーコード・QRコード利用:あり

zaico導入前に抱えていた在庫管理の課題

  • 使用していない資材が置きっぱなしになっていた
  • 各拠点で発注方法が統一されておらず、発注書が発行されていないこともあった
  • 年に一度の棚卸で時間がかかっていた

zaico導入によって課題はどう解消された?

  • 古い在庫や使われていない在庫の洗い出し、整理整頓ができた
  • 発注業務を本社に集約し、発注フローを統一化できた
  • 毎月棚卸をするようになり、欠品リスクも減らすことができた

株式会社日伸様にzaico導入から利用までを聞いてみました!

株式会社日伸様は、兵庫県に本社を構え、伊丹、熊本、横浜など全国の拠点で梱包業とアパレルの物流事業を行う企業です。梱包に使用する資材や木材などを取り扱っていますが、これまで厳密な在庫管理はされていなかったそうです。そしてこの度、IPOに向けて棚卸や発注業務の改善が必要となり、在庫管理システムzaicoを導入してくださいました。

今回は、入社と同時に在庫管理や発注管理を任され、zaico導入を含む業務改善・効率化に貢献されている購買課の天尾(あまお)様にお話を伺いました!

発注方法が拠点によってバラバラ

主な管理物品は、梱包に使用する資材や木材などです。拠点ごとに必要となった物品をそれぞれのタイミングで発注しています。


今までは発注方法が拠点によってバラバラでした。同じ仕入先なのに電話している人もいればメールで発注する人もいたり、発注書の書式も拠点によって違っていたり、それぞれが自由に発注作業をしている状況でした。全体の発注数なども、請求書が届くまでわからない状態でした。
発注したものが実際に正しく入庫したかどうかも、しっかりと確認できていませんでした。現場でも毎月請求書をチェックしてはいましたが、請求書の商品名が理解できていなかったため正しくチェックができていないようでした。

zaico導入の決め手は、見やすい画面とシンプルな操作性

これまでは発注も拠点ごとにバラバラで、在庫管理もできていない状況だったのですが、IPOに向けた業務改善の取り組みの一環としてzaicoを導入しました。

最初は、在庫管理できるアプリ(システム)があることさえ知りませんでした。ある社員からの「スマホで簡単に発注できるアプリってないの?」という一言で探し始めたというのが最初のきっかけです。
インターネットで在庫管理アプリを探したのですが、うちは梱包業なので物流倉庫などとは運用方法が違います。そうなるとマッチするものがなかなかなく、唯一合うなと思ったのがzaicoともう一社の在庫管理システムでした。

最終的にzaicoに決めた理由は、とにかく操作がシンプルということ。社内にはシステムがあまり導入されておらず、特に現場スタッフは忙しいのでパソコンに触れる時間が少ないんです。通常業務の合間に、スマホでささっと手軽に操作できるというのが最初の現場からの要望でした。

スマホでQRコードをスキャンして入庫登録(写真は一部加工しています)

スマホアプリの画面やボタンが見やすくてシンプル、余計な機能が付きすぎていない、QRコードを読み込んで簡単に登録できるといったzaicoの特徴が、私たちの需要とマッチしました。

導入直後は戸惑いもあったが…

想定の範囲内ではありましたが、今までとは運用がガラッと変わり、zaicoという新しいシステムを入れることに対して現場からややネガティブな反応はありました。各拠点へ使い方をレクチャーしに回ったんですが、zaico導入後も以前のように電話で発注してしまっていたケースもありました。

システムって、現状の管理を簡略化するために導入するのが一般的だと思うのですが、うちは逆で、IPOのためにシステムを導入したので、もともと電話一本で簡単に済んでいたものがシステムを入れることでむしろ手間になってしまう、と思われていたんです。

最初に現場スタッフへ向けて、在庫管理の重要性を私なりにお伝えしました。zaicoを導入して1~2か月経ち、皆だんだんと慣れてきているように感じています。現場から届く「これはどうやってやるの?」といった疑問をその都度解消しているので、運用フローはだいぶ整ってきたと思います。

具体的な運用フローは?

  • 入庫

拠点ごとに電話やメールなどで個々に発注する運用をやめ、発注業務を本社の購買部に集約することにしました。
まず、現場担当者の目視で発注が必要となったものをzaicoに「なし」のステータスで入庫登録してもらいます。これをLINEで私(天尾様)宛てに送ってもらって内容を確認し、同時に確認した合図としてステータスを「発注前」に変更します。そしてExcel発注書作成くんを使って発注書を作成し、PDFで業者さんに送ります(発注)。発注が完了したら、ステータスを「発注済み」に変更しています。
実際に商品が納品されたら現場で検品し、スマホでQRコードをスキャンしてzaico上のステータスを「入庫済み」に変更してもらっています。

入庫データの共有について

フルプランでは、入庫登録と同時にメールやLINE等のSNSで入庫データを共有することができます。また、入庫一覧データから選択してメールやSNSで送信することも可能です。

発注を本社で一本化したことで、全拠点の発注量や在庫金額がzaicoで把握できるようになり、購買課として管理がとてもしやすくなりました。物品に価格も紐づけて登録するので、拠点ごとのコストが可視化されたんです。

資材をどこに発注するかは各拠点で決めているのですが、「同じ資材でも他の拠点はもっと安い業者から買っているよ」といった情報を本社から各拠点に提供できるようになったので、それぞれの現場でより安く資材を仕入れられるようになりました。その結果、会社全体でかなりコストを削減することができました。

  • 出庫

出庫登録はしていません。管理している材料の性質上、使っている量の把握が難しく、出庫単位が入力できないためです。

梱包用木材で作業されている様子

そのかわり、月末の棚卸で在庫数を合わせます。前月の棚卸残高から入庫をどんどん積み重ねていって、翌月の棚卸で一気に現在個数に上書き(修正)をする、という方法です。この差異から月間の出庫数を算出しています。

月1回の棚卸スキャンで欠品を防げるメリットも

zaico導入時、まず在庫登録をする必要があるのでさっそくzaicoで棚卸をすることになったのですが、錆びたボルトなど、今は使われていない在庫が次々と出てきました(笑)。こういったものは10月頃の完了を目標に、少しずつ整理整頓を進めています。
新しく棚を作って、きれいに在庫を並べ直してくれた拠点もありました。今では一部をのぞくほぼすべての拠点で、棚に保管してある釘やボルトはQRコードラベルを貼り付けてきちんと管理できるようになりました。

保管庫の棚にQRコードラベルを貼り付けて管理

これまで棚卸は年に一度、期末にのみ行っていましたが、zaico導入と同時に毎月末に行う運用に改めました。頻度が増えたことで“負担感”だけが増大しないように「アプリを入れてQRコードをピッとやるだけだよ」というのは各現場で強く伝えました。
zaicoを使った棚卸にかかる時間は、一拠点で2時間弱です。かつては在庫数も少なく、一部の商品しか棚卸していなかったにも関わらず2〜3時間かかっていました。それを考えると効率化されていますし、これから保管庫の棚をさらに整理整頓していけば、棚卸作業がもっと早く、楽になると思っています。

棚卸の頻度を上げたことで、欠品リスクを減らせるというメリットもありました。毎月現場で物品をしっかり目視しながらスキャンするので、なくなりかけているものに気づけるんです。

今後は現場だけでなく全社でzaicoを活用できるようにしたい

今後、ジョブローテーションなど会社の仕組みとして現場スタッフ以外も発注業務をすることになった場合に備え、zaicoへの写真の登録も進めています。現場の人たちは長く勤めているので何がどの物品なのか写真を見なくても分かりますが、私(天尾様)や他の一般社員は分からないので、大部分の商品に写真を紐づけておくようにしています。
今は管理者だけが発注業務に携わっていますが、今後は誰が見ても分かるように、できる限り写真を登録していく予定です。

材料管理や発注業務の集約に活用できるzaico!

今回は、梱包用の資材や木材などをzaicoで管理されている株式会社日伸様の導入事例をご紹介しました。同じ業種で在庫管理アプリを探している方、各拠点からの発注業務を集約した運用フローを構築したい方はぜひご参考ください。

なお、日伸様では最近、従業員に支給する制服の管理もExcelからzaicoへ移行されたそうです。「zaicoに登録して発注点を設定しておけば適切なタイミングでアラートが来るので発注忘れもなくなるし、毎回Excelを見に行かなくて済みます。毎月の棚卸もQRコードをスキャンすれば完了するので楽になりました」と嬉しいお言葉をいただきました!
これからもぜひ、zaicoを便利に使って業務負担を減らしていただけたらと思います!