発注フローのDX化で船と陸のタイムラグを0に!現場定着のカギは「とにかくzaicoを触ってもらうこと」
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会社・団体名
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九州郵船株式会社
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業種
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運輸・郵便
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従業員数
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101〜1000名
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地域
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九州・沖縄
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管理物品
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備品 / 部品 / 部材
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課題
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紙やExcelでの管理をなくしたい / 管理の属人化をなくしたい / 複数拠点で利用したい
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活用機能
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QRコード/バーコードスキャン / 画像登録 / 入庫/出庫(予定)データ登録 / データ一括登録/ダウンロード
2025/1/9
九州郵船株式会社様:在庫管理基本情報
- 管理している物品:船舶の部品・消耗品・備品
- 管理している品目数:約29,000品目
- zaico導入前の在庫管理方法:紙(帳簿)に記録していた, Excelに記録していた, 在庫管理ソフトを購入して使っていた, 自社で在庫管理システムを作った
- 利用開始:2024年
- 利用頻度:毎日
- 利用人数:約140名
- バーコード・QRコード利用:あり
zaico導入前に抱えていた在庫管理の課題
- 部品・備品の発注フローが船によって異なり、属人化していた
- 船からの発注依頼書(紙)が本社に届くまで2~3日かかり、非効率だった
- 紙の発注依頼書からパソコンに転記する手間がかかり、人の手によるミスも発生していた
zaico導入によって得られた効果は?
- すべての船で発注フローを統一でき、ミスや再確認の手間が減った
- データで発注依頼を送れるため、瞬時に本社へ届き迅速に確認・対応できる
- zaico上のデータをそのままパソコンで確認できるため、作業負担が軽減されミスもなくなった
九州郵船株式会社様に、zaico導入前の課題から導入後の効果までを伺いました!
福岡市に本社を構え、離島への定期航路事業・郵便運送事業を行う九州郵船株式会社様。船舶の部品や消耗品、備品などの管理にzaicoを利用してくださっています。
以前は在庫状況をしっかりと把握できておらず、船によって発注方法もバラバラで煩雑という課題を抱えていらっしゃいました。効率的に在庫管理や発注管理ができるシステムを探す中で、「ホームページの分かりやすさと安価な導入コスト」を決め手にzaicoを導入してくださいました!
今回は、zaicoを使った在庫管理オペレーションや発注フローの見直しと改善に取り組まれている、波戸(はと)様と力丸(りきまる)様に詳しくお話を伺いました。
7隻の船で使う部品や備品をzaicoで管理
波戸様:弊社は、博多港や唐津東港から対馬・壱岐へ向かう定期船を運航している会社です。お客様の島との往来はもちろん、車や郵便物といった荷物も船で運んでいます。
波戸様:船の運航のために必要な部品や備品、消耗品です。具体的には、エンジンの部品や航海機器・航海計器といった電子機器の部品と、トイレットペーパーのようなお客様用のアメニティなどを管理しています。現在の管理物品数は、およそ2万9000点ほどあります。
力丸様:船の部品や備品を発注する際、船から担当部署への発注依頼と、納品物が届いているかどうかの確認にzaicoを使っています。
船から発注依頼書が届くまで2~3日かかり、非効率さを感じていた
波戸様:月に一度、船の部品や備品を発注するのですが、この発注業務に課題がありました。
まず船側で発注依頼書を作成し、これが本社に届いたら担当部署で内容を確認します。そして発注書を作成し、業者に発注しています。
zaico導入前は、紙の発注依頼書を使って本社とやりとりをしていました。そのため、発注依頼書が届くまでに2〜3日かかっており非効率さを感じていました。
力丸様:さらに、7隻ある船の担当者ごとに、発注依頼書に書く物品名が違うという良くない状況もありました。例えば同じ接着剤を発注するにしても、「接着剤」と書く人もいれば、具体的な商品名で書く人もいました。表記揺れがあるとミスに繋がりやすくなりますし、どの物品を指しているのか分からないため確認の電話をかけるなど、余計な手間が発生するんです。
加えて、紙の発注依頼書からパソコンに手打ちで転記しなければならないため、入力ミスが起きてしまうリスクもありました。
zaicoで発注業務をDX化。コスト対比を提示して上層部を説得
波戸様:先に述べた課題を解決するには、全社で統一した管理システムが必要だと感じたことから導入を検討し始めました。世の中のDX化の流れもあり、万が一パソコンが壊れてもデータは残る「クラウド型」の管理システムを弊社でも導入しようということになったんです。
新たなシステム導入は弊社にとって必要な改革だと思っていたので、上申にあたっては綿密に準備をしました。
波戸様:クラウド型の管理システムであるzaicoを導入するメリットを伝えました。
まず、政府もDX化を推進していることや、クラウド型なら安全にデータ管理ができること。また、発注フローをシステム化することでヒューマンエラーが軽減できること。
さらに導入費用に関しては、現状の無駄なコストを徹底的に洗い出したうえで、「システムを入れることで、結果的にこれだけコスト削減できますよ」とコスト対比を提示して、現場視点から上層部を説得しました。
力丸様:zaicoに対する現場の抵抗感は少なく、むしろ「こういうシステムを待ち望んでいました」という声もあったほど前向きに受け入れられました。
とはいえ、あまり機械に慣れていないスタッフからは「新しいシステムなんて使えないよ」という声もありました。でもいざ使ってみると、zaicoの便利さを実感してくれて、すんなり現場に浸透させることができました。
波戸様:文書でマニュアルを作るのではなく、実際に触って覚えてもらうというやり方にしたのが、工夫した点です。
まず、新しいスマートフォンとタブレットを各船に配備しました。今までは古いパソコンとガラケーだったところ、デジタル機器全般を刷新したことで、現場の期待感も高まっていましたね。
導入して少し経ってからzaicoの説明をしましたが、あえて細かいルールを決めず、まずは自由に使ってみてくださいと伝えました。
文書のマニュアルだと読むだけで終わってしまいがちですが、zaicoは直感的に使えますし、実際に触って操作してもらうことで、よりzaicoに興味を持ってスムーズに習得してもらえたと思います。
船からの発注依頼、本社から業者への発注フローを大幅効率化
力丸様:まず、それぞれの船から発注依頼を出すときに、必要な部品や備品のQRコード・バーコードをスキャンしてzaicoで入庫登録をします。このときに入庫ステータスは「なし」としておきます。
その後、本社で月に一回、船からの発注依頼をまとめて業者へ発注します。このタイミングでzaicoの入庫ステータスを「発注前」に変えて、「ここで締めたので、これ以上は注文できませんよ」と示す形にしています。
そしてzaicoの入庫データをエクスポートし、別のワークフローシステムにデータを取り込みます。ワークフロー上で社内承認が下りたら業者に発注をかけステータスを「発注済み」に変えるという流れです。
※1:入庫データの登録方法はこちら
※2:入庫ステータスの更新方法はこちら
※3:入庫ステータスの更新方法はこちら
力丸様:物品が船に納品されたら、物品を受け取った乗組員がzaicoで入庫ステータスを「入庫済」に更新します。本社でもzaicoを見れば、船に無事届いたかどうかがすぐに分かるようになりました。
もし納品予定日を過ぎてもzaicoで入庫登録がされていない場合は、アラート表示されるのですぐに気づき、船へ確認を取ることができています。
力丸様:はい。やりとりの時間が短縮され、手間やコストを削減できました。以前は紙の発注依頼書が本社に届くまで数日かかっていたのが、今はzaicoを使ってオンラインで発注依頼ができるので、その日のうちに船からの依頼を本社で確認できるようになったんです。
波戸様:また、以前は本社に届いた紙の発注依頼書からパソコンに入力する作業が必要でしたが、今はzaico上のデータで確認できるので、入力し直す手間と時間を削減できています。
力丸様:物品名を統一して管理できるようになったのも、大きな改善点ですね。zaicoの画面上で物品を選択するだけなので、以前のような発注依頼書の表記揺れもなくなり、確認に取られる手間や、間違ったものを発注してしまうリスクをなくすことができています。
全社的なコスト削減に成功。今後も現場と対話しながら運用改善を目指す
力丸様:zaicoは写真を登録できるので、船舶部品の知識が元々豊富でなかった私でも写真を見て「この物品のことか」と判断がしやすくなりました。発注依頼を受けた物品がどのようなものか、一目で確認できるので非常に重宝しています。
波戸様:コスト的観点からすると、通信のためのランニングコストや紙のコスト、手間に割く時間的なコスト、誤発注によるコストなど、これまでかかっていたあらゆるコストを削減することができました。
zaicoは料金がリーズナブルということもあり、以前と比較すると全体的なコスト削減を実現することができています。
波戸様:今は発注から納品までをzaicoで管理しているので、今後はzaicoの「出庫機能」も活用していきたいと思っています。船員にはまだ「部品・備品を使う=出庫する」という意識が定着しきっていないこともあり、現在フローの構築を進めているところです。
リアルタイムな在庫状況を把握し、在庫数の適正化を計るためにも、現場と一緒に運用方法を作り上げていきたいと考えています。
力丸様:まず導入から1年後を目処に、船員全員とのミーティングを計画しています。zaicoの使い心地や改善点について、現場の声を直接聞く機会を設けたいと考えています。
また、船員に対する講習会も定期的に開催し、システムの活用方法を共有していく予定です。
波戸様:DX化を進めるにあたり、実際にシステムを使いながら改善を続けていくことが重要だと考えています。特にzaicoは頻繁にシステムがアップデートされ、使い勝手が向上していくことも実感できています。これからも現場の声を聞きながら、zaicoを使ったより効率的な在庫管理を目指していきたいと思っています。
大変参考になるお話をお聞かせくださり、ありがとうございました!
船舶部品・備品の在庫・発注管理にzaico
今回は、離島航路事業を行う九州郵船様の発注管理にzaicoをご活用いただいている事例をご紹介しました。約3万点の在庫をクラウドで一元管理することで、発注から納品までのリードタイムを大幅に短縮でき、ヒューマンエラーやコストの削減につながっているとのこと、大変嬉しく思います。
zaicoは、日々の在庫管理や発注業務の効率化・DX化をサポートいたします。九州郵船様と同様に、複数拠点での在庫管理・発注管理でお悩みの方はぜひ今回の導入事例をご参考ください。
自社の運用に合うかどうか、まずは相談してみたいという方は、どうぞお気軽にサポートスタッフまでお問い合わせください。