「現場での発注はやめました」材料の仕入れコストを抑えつつ、歯科衛生士さんの在庫管理負担をゼロに!

会社・団体名

清田の森歯科

業種

医療・福祉

従業員数

~50名

地域

北海道・東北

管理物品

備品 / 薬剤

課題

過剰在庫・欠品をなくしたい / 管理の属人化をなくしたい

活用機能

入庫/出庫(予定)データ登録 / データ一括登録/ダウンロード

2024/8/7

清田の森歯科様:在庫管理基本情報

  • 管理している物品:歯科治療に使う物品や販売用の歯ブラシ等
  • 管理している品目数:547品目
  • zaico導入前の在庫管理方法:開業時よりzaicoを使用
  • 利用開始:2020年
  • 利用頻度:毎日
  • 利用人数:8名
  • バーコード・QRコード利用:なし

zaico導入前に抱えていた在庫管理の課題

  • 発注作業が一部のスタッフの負担になっていた
  • 発注漏れに気づかず欠品が発生していた

zaico導入によって課題はどう解消された?

  • スタッフの在庫管理負担を大幅に減らすことができた
  • 欠品や発注漏れがほぼなくなった

清田の森歯科様に、zaico導入前の課題から導入後の効果までを伺いました!

北海道札幌市で2020年に開業された歯科クリニック、清田の森歯科様。開業時からzaicoをご利用くださっていて、麻酔など歯科治療に使う物品や販売用の歯ブラシのほか、院内の備品についてもzaicoで管理されています。

今回は、スタッフの皆様の負担を減らすべく日々奮闘されている、清田の森歯科院長の阪本様にお話を伺いました!

清田の森歯科院長 阪本様

クリニックと自宅の「距離をなくす」ツールとしてzaicoを導入

――クリニック内ではどんな物品を管理されているのですか?

阪本様:歯科治療に使う物品や販売用の歯ブラシなどに加え、院内の備品も管理しています。

――zaicoはいつから使ってくださっているのですか?

阪本様:2020年の開業当時からzaicoを導入しています。

――zaico導入の経緯を教えていただけますか?

阪本様:一昔前は、歯科医院の発注はすべてディーラーさんに一任していました。最近は歯科業界でもECサイトが台頭してきて、ディーラーさんに頼らず、自分たちで直接インターネットで発注をかけることができるようになりました。
そうなると、安いところを選んで買えるので全体の仕入額を抑えられるというメリットがある半面、受付スタッフや歯科衛生士さんが忙しい合間に発注作業や在庫の管理をしなくてはならないというデメリットもありました。

――ディーラーさんにまとめて依頼するより、手間も時間もかかるんですね。

阪本様:はい。それを現場の歯科衛生士さんたちがやるというのは、労働環境としてよくないと勤務医の頃から思っていました。いざ自分が開業するときにどうしようかと悩んだ結果、現場で発注作業をしてもらうことをやめたんです。

――なるほど!では、どなたが発注業務をされているのですか?

阪本様:今は私の妻が自宅で発注を集約してやっています。妻は衛生士ではなくクリニックへも行かないので、何の在庫が減っているかといった現場の状況を共有するツールが必要でした。そこで、クラウド上で在庫状況が分かるアプリがないかと探して見つけたのがzaicoでした。

発注作業はご自宅で阪本院長の奥様が行っています

――当時、他社システムも検討されたのですか?

阪本様:検討しました。ただ、僕個人としては必要以上の高機能は欲していなかったんです。zaicoはシンプルで、自分がしたいことができ、クリニックと自宅の距離的なハンディを無くせるというニーズにぴったりマッチしました。最低限の費用で導入できることもあり、迷うまでもなくzaicoに決めました。

発注するものはまとめて数を「0」にする

――発注業務に関して、どのような運用をされていますか?

阪本様:物品ごとに「これがなくなったら注文しよう」という基準(発注点)を決めておいて、発注ラインを下回ったものはクリニックスタッフがzaico上の数量を0にします。それを毎週火曜日に妻が自宅でzaicoの一覧画面から確認して、発注が必要なものをまとめてネット通販などで注文しています。

――物品が届いた後の入庫処理はどのようにされていますか?

阪本様:物品がクリニックに届いたら、現場のスタッフがzaicoで入庫登録をします。

――物品を使うときは、出庫スキャンで登録をされているのですか?

阪本様:スキャンはせず、手入力で登録しています。また、使うたびに出庫登録をするのではなく、まとめて数量を減らすという運用をしています。

――具体的なオペレーションを教えていただけますか?

阪本様:新しい在庫を出したときに、パッケージなど中身が分かるものをいったん専用のボックスにポンと入れておくんです。後で落ち着いたときに、そのボックスにあるパッケージを確認して、該当する物品のzaico上の数をまとめて0にしています。

在庫管理専用のボックス

阪本様:実はzaico導入当初、使うごとにバーコードスキャンで出庫登録をする方法が便利そうだったので利用したくて、仕組みとしては作ったのですが、実際に運用してみると一つ問題がありました。iPadを使っていたのですが、iPadでアプリを立ち上げて、使う物品のバーコードをスキャンして出庫処理をする、というひと手間が、意外とできないケースが多いことに気づいたんです。

――確かに、診療中は特にお忙しいですもんね。

阪本様:そうなんです。今から使うぞというときに「空っぽだ!」と気づいて、衛生士さんに在庫棚から持ってきてと頼むのですが、患者さんが待っている中で衛生士さんも急いで取りに行って戻ってくるので、いちいちiPadでアプリを開いてスキャンをするというのが時間的にロスになるのと、忙しさで忘れてしまうことがあるので現実的じゃなかったんですね。

クリニックの在庫棚

――時間がない中で一からアプリを立ち上げて、スキャンをして…というのが手間だったのですね。

阪本様:はい。そこでスキャンを忘れてしまうと、欠品というもっと大きな問題に繋がるので、それだけは避けないといけなくて。本当はバーコードで管理したかったんですが、挫折してしまって、今はややアナログな形で運用しています。

――確かに、お忙しい中でスキャンが手間というのはとても理解できます…!例えばですが、保管庫にタブレットでzaicoアプリを立ち上げたまま固定しておいて、物品を持ち出すときに、そのタブレットにサッとバーコードをかざしてスキャンをするといったこともできるかもしれません。

阪本様:なるほど、その発想はなかったな(笑)。ちょっと検討してみます。

在庫数は「1」か「0」かで管理する

阪本様:在庫数をどこまで厳密に管理するかは最初悩みました。使うたびに正確に数量を入力して把握するか、細かい数の管理まではせずに「1」か「0」か(=あるかないか)で管理をするか。
いろいろと考えた結果、今は0か1か方式で管理しています。在庫が何個あろうとzaico上の数は「1」にしておいて、最後の一個、つまり発注ラインを下回ったときに「0」にするという運用です。

――運用上、その方が円滑に業務が回せるのですね。

阪本様:それぞれにメリット・デメリットがあるので悩んだのですが、0か1で管理するようにした理由の一つに、「単位の数え方」という壁がありました。例えば歯ブラシは1本、2本という本単位で数えますが、買うときは1箱10本入りだったりして「本」と「箱」で単位が変わるんですよね。単位の管理が煩雑になりそうだったので、細かく数を追うのはやめたんです。

「単位換算機能」をご紹介させていただきました!

zaicoの単位換算機能を使うと、箱単位で入庫する歯ブラシを、クリニック内では1本、2本…と本数単位で管理したいといった場合に、単位を自動変換することができます。
例えば「10本=1箱」と単位換算を登録しておけば、在庫一覧画面で今の在庫数を確認したいときに、「〇箱と〇本」といったまとめ単位と、「〇本」といった本数(総数)単位での表記を自由に切り替えて確認することが可能になります。
※単位換算機能はライトプラン以上でご利用いただけます。

大事なのはスタッフの負担を減らすことと、患者さんに迷惑をかけないこと

――どんな在庫管理を目指していきたいですか?

阪本様:僕が在庫管理において重視していることは2つあります。まず一つ目は、スタッフの負担をいかに減らせるかということです。
ある程度の規模になれば事務担当スタッフを雇えると思うのですが、歯科医師一人のクリニックではなかなか難しい。かといって歯科衛生士さんに在庫管理をさせるのはよくありません。本来、衛生士さんには衛生士業務に一番力と時間を費やしてもらうべきだし、彼女たちもそこにやり甲斐を感じていると思います。患者さんも、衛生士さんとのコミュニケーションにホスピタリティーを感じることもあるでしょうし。

――人を増やせない中で、現場の在庫管理負担をいかに減らせるかが重要ということですね。

阪本様:はい。そしてもう一つ大事なのは、絶対に欠品や発注漏れを起こさないことです。例えば「麻酔の薬を切らしているから、今日は治療ができません」なんて話になりません。ちゃんと在庫管理をしていないとそういうことは実際に起こるので、いざ必要になったときに無い、という事態をいかに0にできるかが重要なんです。

――患者さんに迷惑をかけない、ということですね。

阪本様:はい。前者は実現できるにしても、後者については、どこまでいっても人の手を介することなのでヒューマンエラーは発生してしまいます。たとえバーコードで運用できるようになっても、スキャンを忘れてしまったら「在庫があるはずなのに無い」となってしまう。どうしても完璧ということは無いので、これはダブルチェックなどで対応するしかないと考えています。

――ダブルチェックはどのようにされているのですか?

阪本様:今は僕がダブルチェックをしています。毎晩、診療がすべて終わった後にzaicoアプリで在庫一覧を開いて、入ってきたモノがきちんと入庫処理されているかどうか、使ったモノの数量がちゃんと減らされているかを確認しています。入力漏れが疑われるものがあったら保管庫を見に行って、数をチェックするようにしています。

もう一つの欠品予防策として、診療室で使っているものが無くなったタイミングで保管庫から補充するのではなく、無くなる少し手前で新しいものを出すようにしています。そうすると万が一ミスがあって保管庫に在庫がなかったとしても、まだ2〜3割残っていれば、その時点で発注しても間に合うので欠品は免れます。

――しっかりと欠品防止策を設けているのですね!

阪本様:あとはディーラーさんとの関係性を作っておくことで、万が一欠品が出たときに、すぐに手配してもらえる状態にしています。最後の最後で患者さんにご迷惑をおかけすることがないよう、2重3重で予防策を張っておくことで、欠品リスクはかなり減らせていると思います。

――現場スタッフの皆様の負担も減らせていますでしょうか?

阪本様:そうですね。今はzaicoを使って、物品の仕入れコストも抑えつつ、スタッフの在庫管理に関する負担はほぼ0で業務を回すことができているので、とても助かっています。開業して4年経ちましたが、今のところうまい具合に運用できているかなと思います。

――負担軽減が叶えられていて良かったです!

阪本様:以前勤務医として勤めていた病院で、「材料係」として在庫管理の担当に振り分けられた衛生士さんが、いつも残業していたんですよね。院内のパソコンでポチポチ作業しているのを見て、かわいそうだなと思っていたんです。
なので、自分のクリニックを開業するときはどうにか彼女たちの負担を減らしたいと思って。僕が前に勤めていたところに比べると、今はだいぶ楽になっているとは思うんですけどね。

――院長先生の優しさや、衛生士さんたちに対する思いが伝わってきました。

阪本様:でも彼女たちは彼女たちで、また違った不満が僕に対してあると思いますけどね(笑)。

――いえいえ(笑)。大変参考になるお話をお聞かせくださり、ありがとうございました!

歯科医院・歯科クリニックの材料管理にzaico

今回は、2024年で開院4年目となる札幌市の歯科クリニック、清田の森歯科様にお話を伺いました。院長先生にzaicoへのご要望を伺ったところ、「まだ使い切れていない機能はありますが、自分がやってほしいことはzaicoですべて叶えられているので非常に満足」とありがたいお言葉をいただきました!

お話を伺う中で、自院で働くスタッフの方たちの負担をどうにか減らしたい、患者さんに絶対に迷惑をかけたくないという院長先生の強い思いが伝わってきました。その思いを実現するためにzaicoをご活用いただき嬉しい限りです!
歯科医院・クリニックで在庫管理担当や材料係の負担を減らしたい、という方はぜひ参考にしてみてくださいね。