適正在庫を実現するVMIの仕組みについてこれまで
2回にわたり説明しました。
今回はサプライヤーのメリットをもうひとお伝えします。
前回の記事でもお伝えしたように、適正在庫のVMIを導入するメリットは、
発注者よりもサプライヤーに多いとお伝えしました。
前回は、どちらかというと表面的で分かりやすいメリットでしたが、
こちらの方が本質的なメリットです。
VMIを行えば、問屋側で、発注者側の在庫を把握して補充する
ことになるので発注者側の在庫や使用状況が丸わかりになります。
問屋は多くの発注者に商品を卸しているので、発注者の同業他社の
状況も全て把握できるようになります。その情報を活用すれば、
次のようなことが実現します。
- 商品の集約
- 新商品の提案
売れ行きが分かりますので、同じようなお客がいる発注者には、
同じような商品が売れる可能性が高いです。
たとえば、同じようなお客が来る、A社,B社,C社という業者があったとします。
そのうち、A社とB社は同じ商品を仕入れているのに、C社だけ違う商品を
仕入れていました。
問屋としては、C社もA社とB社と同じ商品を仕入れてもらえば、C社に卸していた
商品を仕入れる必要が無くなるので、仕入する商品点数が減ります。
また、A社とB社に卸していた商品をより多く仕入れられるので、メーカーに
対して値下げ交渉もできます。
2つ目は新商品の提案です。
卸売先の売れ行きが手に取るように分かるので、新商品の提案も簡単です。
お客に合った商品を提案できるので、発注者も喜んでもらえます。
さらに「お客さんのところに訪問する口実が欲しい」という声も良く聞きます。
営業に行きたくても、口実が無いとなかなか行きづらい・・・
というのが本音のようです。
VMIをしていれば、発注者の在庫の減り具合が分かりますので、
需要状況をレポートにして持って行けば、話のネタになります。
売れ行きを実際にデータで見ている小売業者は少ないので、これだけでも喜ばれます。
最後に最大のメリットはお客の囲い込みです。
これまでは、発注者の問屋の選択基準は、「1円でも安く卸してくれる」業者でした。
なぜなら、商品が同じなので判断基準がそれしかなかったからです。
VIMを導入すれば、情報を提供してくれるありがたい業者に変わります。
ただ単に商品を卸す問屋さんと、
- 在庫は持たなくても良い
- 商品を勝手に補充してくれる
- 売れ行きなどのレポートまでしてくれる
どちらの問屋さんの方がメリットがあるでしょう?
発注者にも問屋さんにもメリットがあるVMIを導入してみませんか?
VMIにご興味のある方、在庫管理に関してもっと知りたい方、在庫管理に関するお悩み・ご相談は
在庫管理の専門家が運営する在庫管理の総合窓口「在庫管理110番」までお気軽にどうぞ!