大きな失敗を経て在庫管理への意識が変化。出先でも正しい在庫数が分かるようになり、欠品や機会損失がなくなった

会社・団体名

リカトレーディングビューロー合同会社

業種

小売・卸

従業員数

~50名

地域

中部

管理物品

製品/商品

課題

過剰在庫・欠品をなくしたい

活用機能

QRコード/バーコードスキャン / 入庫/出庫(予定)データ登録 / 保管場所登録

2024/9/2

リカトレーディングビューロー合同会社様:在庫管理基本情報

  • 管理している物品:輸入雑貨(タオル、バスローブ、スリッパ、ディフューザー、ヘアブラシなど日用品)
  • 管理している品目数:400品目(サンプルを除く販売商品の物品数)
  • zaico導入前の在庫管理方法:Excel
  • 利用開始:2022年
  • 利用頻度:週1回~(これから増える予定)
  • 利用人数:1名
  • バーコード・QRコード利用:あり

zaico導入前に抱えていた在庫管理の課題

  • 出先で正確な在庫数を確認できなかった

zaico導入によって課題はどう解消された?

  • いつ、どこにいても正確な在庫数をリアルタイムに把握できるようになった

リカトレーディングビューロー合同会社様に、zaico導入前の課題から導入後の効果までを伺いました!

欧州雑貨の輸入卸・販売を事業とするリカトレーディングビューロー合同会社様。フィンランド生まれのライフスタイルブランド「ルインリビング(Luin Living)」の日本展開を担っており、百貨店や小売店へ向けたBtoB卸に加え、公式ネットショップでのBtoC販売も行っています。

ほぼ在庫管理していなかったという状態から、zaicoを導入し、棚卸の効率化や保管庫の整理整頓を目指されています。今回は、リカトレーディングビューローの代表であり、自ら仕入れや取引先への納品を行う石原りか子様に詳しくお話を伺いました!

リカトレーディングビューロー合同会社代表 石原りか子様

海外から輸入した生活雑貨を日本国内で販売

――御社の事業内容を教えていただけますか?

石原様:海外、主にヨーロッパから雑貨の輸入をして、日本国内で販売する雑貨輸入卸をしています。販路としては百貨店様のポップアップを中心に、小売店さんやネットショップさん、カタログギフトさんなどに卸をしております。そのほか、自社サイトでも商品のBtoC販売を行っています。

――自社サイト以外のオンラインショップでも商品を販売されているのですか?

石原様:自社サイトを立ち上げたのが2020年ですので、それ以前は各社ネットショップへの卸しを積極的にやっておりました。今もご要望があれば各社ネットショップさんに卸しているのと、公式ショップと同じくらい売れているショップさんもいらっしゃるので、そちらにも商品を継続的に卸しています。

欠品で注意され、在庫管理への意識が変わった

――商品管理はどのようにされていますか?

石原様:すべての取引先に卸す商品の在庫を、一か所でまとめて管理しています。

――以前はどのような在庫管理をされていましたか?

石原様:本当にざっくりといいますか、ほとんど在庫管理していないに近い状況でした。目の前にある在庫を注文が入るごとに数えて出荷して、なくなったら仕入れるという運用をしていました。輸入するタイミングでExcelに仕入れ数を入力し、売れたらその数を入力して、差し引き数を書いておく。そして年に一度、決算期に棚卸をするという管理をしていました。
昔は商品数も少なく、今ほど細かく商品を分類していなかったので、この運用でも問題なく回っていました。

――zaicoを導入されたきっかけは何だったのでしょうか?

石原様:本社の名古屋から北海道、東京、大阪など、全国の百貨店の催事へ出張することがとても多かったんです。そうすると、持って行った商品だけでなく、サイズ違いやカラー違いのものへのお問い合わせも多く受けるので、離れたところからでも在庫の確認ができたらいいな、と思ったことがきっかけです。

実は一度、大きな失敗をしてしまって。在庫があるとお伝えしたものが、実際はなかったということがあったんです。2日ほど前に他へ出荷してしまっていたんですが、それが私の記憶から抜け落ちていて…これはまずいなと思って。

――そのときはどう対処されたのですか?

石原様:そのときは私ではなく販売員さんが対応してくれていたのですが、1か月待ってほしいとお願いをして、すぐに輸入をかけ、商品を手配してお届けしました。

――機会損失にはならなかったのですね。

石原様:機会損失にはなりませんでしたが、販売員さんから、在庫管理について強く注意を促されました。彼女はお客様に対して電話をかけ、事情を伝えて謝ってくれて、了解を得てくれました。ベテラン販売員のプロ意識に、私の気持ちもいっそう引き締まりました。
お客様にも彼女にも、すごく申し訳なくて、すぐに商品を手配したのはもちろん、このことをきっかけに在庫管理への意識を強く持つようになりました。

――それで、離れた場所からも正確な在庫数を把握されたかったのですね。

石原様:はい。出張先でお客様から問い合わせがあったときや、商談でサンプルのご要望があったときなどに、パッと今の在庫が見られるといいなと。とにかく「出先で在庫を見たい!」というのがzaicoを導入した一番の理由です。

――zaico導入後は、在庫に関する誤案内や欠品による機会損失は発生していませんか?

石原様:はい、今はなくなっています。もちろん私自身の意識の変化もあると思いますが、ちゃんと在庫数を確認できるようになったので。今までは発注を忘れてしまって欠品するということもあったのですが、zaicoで在庫数がリアルタイムに見えるようになって、そろそろ発注のタイミングだなというのも分かるようになりました。

発注点管理機能もご活用いただけます!

発注点管理」機能を使うと、登録した物品ごとに、発注点を設定することが可能です。在庫数が設定した発注点を下回ると、画面上でアラートを出したり、メールで通知を受け取ったりすることができます。
※ライトプラン以上でご利用いただける機能です。

zaico導入時につまづき放置→オンラインサポートで再び運用構築へ

――在庫管理システムは複数社検討されましたか?

石原様:他の在庫管理ソフトも見てみましたが、クラウド型で、出先でスマホから確認できるようなものが見当たらなくて。同業者の方に聞いたらzaicoをおすすめしてくださったので、価格がお値打ちだったこともあり、とりあえず始めてみるにはいいかなということでzaicoを導入しました。初期コストもさほどかからないし、最初は入庫・出庫まで手が回らないと思っていたので、まずは棚卸だけでも簡単にできればいいかなと思って。

――導入にあたり、つまづいたことはありましたか?

石原様:最初の在庫データの作り方でつまづきました。どのレベルまで情報を入れるべきなのかが分からなくて。商品名だけでいいのか、カラーやサイズまで登録すべきなのか、パッケージに新旧の2タイプある商品は分けて登録した方がいいのか…など、どこまで細かく登録すべきなのかは悩みました。

――そうだったのですね。結局どのように登録されたのでしょうか?

石原様:結局、最初は商品名・色・サイズごとに在庫データを登録して、パッケージの新旧は分けませんでした。
ただ、zaicoを導入して2年目のときに、新旧パッケージが混ぜこぜになっていると困る場面があって、パッケージごとにも分けて登録するようにしました。
そうしたら今度は、出庫のときにいちいち区別するのが面倒になってしまって。お客様によってパッケージの違いが関係あったりなかったりするので、その管理が面倒くさくなってしまったんです。作業が煩雑になって管理もぐだぐだになり、zaicoでの管理を放り投げてしまいました(笑)。

――そうでしたか!放り投げ期間はどのくらいあったのですか?

石原様:zaicoは2022年から使っていましたが、2023年の途中から2024年の前半までほったらかしでした。在庫データの登録でつまづいたので、入庫・出庫まではやり切れていませんでした。
そんなとき、ZAICOのサポートチームから「サポートを受けませんか?」というメールをいただいたので飛びついたんです。使い方をレクチャーしていただいて不明点を解消し、一から運用を構築し直しました。

――それはよかったです!

石原様:ちょうど、そろそろ棚卸をどうしようかと思っていたところだったので、気持ちが通じたようで嬉しかったです(笑)。

QRコードを使うようになり、管理が快適になった

――今は色やサイズ、パッケージ違いの商品はどのように管理されているのでしょうか?

石原様:色、サイズ、パッケージが違うものは、それぞれ別の物品として在庫データを登録しています。最近は旧パッケージの商品の入荷数が減っていることもあって、棚卸も楽になりつつあります。
また、サンプルやB品に近いもの、パッケージだけ壊れているものなどを細かく分けて管理できるようになったので、出荷できるのかそうでないのか、今自分が必要とするものの在庫があるのかないのかが、すぐに分かるようになりました。

――在庫管理の効率化が叶えられてきたのですね。

石原様:zaicoのサポートチームにいろいろと教えてもらい、棚卸と入出庫もほとんど問題なくできるようになってきました。自分に合った運用方法がわかってきたので、これなら日々やっていけそうだなと感じています。
特に大きかったのは、QRコード・バーコードでの管理ができるようになったことです。かなり快適になりました。

――QRコード・バーコードでどのような管理をされているのですか?

石原様:これまで棚卸や入出庫をするときは、倉庫でまず紙に商品の数をメモして、事務所に戻ってからその紙を見て、パソコンでzaicoに入力していました。
今はQRコードラベルを作り、保管場所に貼って商品を管理しています。棚卸や出庫のときは、スマホでQRコードをスキャンして簡単に登録できるようになりました。

商品ごとにQRコードを貼り、スキャンして棚卸や出庫登録を行っています

百貨店催事はイレギュラーな入出庫処理をしている

――具体的な発注から入庫のフローを教えていただけますか?

石原様:入庫については、まずフィンランドに商品を発注して、現物が入ってきたら、インボイスを確認して発注内容と合っているかどうかをチェックします。そして検品をするのですが、3回に1回は間違っています(笑)。例えばこの前は、ベージュのスリッパMサイズを10個発注したのに、Mサイズが9個とLサイズ1個が届きました。

――間違ったものが届いた場合、どうするのですか?

石原様:金額上特に問題なければ、そのまま受け入れてしまいます。輸入商品は国内の検品に出すので、そのときに不良ではじかれることもあります。その分を差し引いて、確定した在庫の数をzaicoに登録します。

――出庫のフローも教えていただけますか?

石原様:取引先によって変わります。BtoBの場合は、FAXやメールで注文が入ったらその紙を持って倉庫へ行き、商品のピッキングをします。BtoBのお客様だと、一回の注文で複数商品が必要になることがほとんどなので、箱などに今回の注文分の商品をまとめて入れて、QRコードをスキャンしてzaicoに出庫登録をします。

――公式通販ショップの出庫フローは?

石原様:公式ショップなどBtoCの場合は、お客様によっては配達指定日が一週間後といったことも多いので、発送まで間が空くときは「出庫中」ステータスで一度出庫登録をします。後日、配送業者へ商品を持ち込むタイミングで「出庫済み」に変更しています。

――百貨店催事の場合はどのような運用になりますか?

石原様:百貨店の場合のオペレーションは、現在構築中です。例えば一週間の催事だったら、100〜150個ほどの商品を段ボール10個くらいに詰めて現場へ送るんですね。そして一週間後、売れ残ったものをまた会社に戻します。
送り出しと戻しのすべてを入出庫登録していたら大変なので、入庫出庫の登録は省略して、後日催事の売り上げが上がってきたときに、該当する商品を出庫登録するという運用にしていこうと思っているところです。

サポートを受けながら、無理なくできる運用を構築していく

――棚卸はどのようにされていますか?

石原様:在庫の数を先に数えてから、棚に貼ってあるQRコードをスキャンして、zaicoで数を登録します。
zaicoを導入してすぐの頃は、従来のように倉庫で数えた在庫数を紙に書いてから事務所に戻って、パソコンで入力するという方法を取っていました。今はQRコードをスキャンしてその場で数を入力できるようになったので、紙に書いて入力するよりもミスが減ると思います。手書きによる書き間違いがなくなりますし、QRコードに在庫データが紐づいているので、間違った商品に数を入力してしまうといったこともありませんから。

――棚卸もさらに効率化できるといいですね!

石原様:次の棚卸は心機一転、ゼロからのスタートとしてやろうと思っています。ここから一年間、zaicoのサポートチームに相談させていただきながら、無理なく入出庫や棚卸の運用ができるように整えていきたいです。

一方で、百貨店の催事が続いたときにどう管理をしていこうかな、という不安はまだ残っています。これからオンラインサポートでも相談したいと思っていますが、私としてはいきなりパーフェクトは難しいと思うので、まず百貨店以外のデイリー業務をちゃんと癖付けてやれるようにしようと思っています。百貨店催事については、ひとまず売り上げをパソコンで入れていくという運用で試してみて、差が出たら棚卸で修正するという方向で進めていくつもりです。

――貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました!

輸入雑貨卸・販売業の在庫管理にzaico!

今回は、欠品や機会損失をなくすためにzaicoを導入してくださったリカトレーディングビューロー合同会社様の導入事例をご紹介しました。zaicoのオンラインサポートを活用し、石原様がご自身で描かれている「理想の在庫管理像」へ向かって奮闘してくださっている姿が印象的でした。同じ業種や近しい課題をお持ちの方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

自分たちにはどのプランが合っているのかわからない、zaicoの導入や操作方法に不安があるといったお悩みがありましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。