利用者様の「自分にもできる」という自信になった―障がいをもつ方の就労訓練にzaicoのシンプルさがマッチ

会社・団体名

株式会社希樹屋 就労継続支援B型みつば工房

業種

医療・福祉

従業員数

101〜1000名

地域

九州・沖縄

管理物品

備品 / 資材

課題

紙やExcelでの管理をなくしたい / 管理の属人化をなくしたい

活用機能

入庫/出庫(予定)データ登録

2024/7/24

株式会社希樹屋様:在庫管理基本情報

  • 管理している物品:花材(生花、ドライフラワー)、ドライフラワー商品制作に必要な資材、消耗品
  • 管理している品目数:2,669品目
  • zaico導入前の在庫管理方法:主にExcelで管理
  • 利用開始:2021年
  • 利用頻度:ほぼ毎日
  • 利用人数:12名
  • バーコード・QRコード利用:あり

zaico導入前に抱えていた在庫管理の課題

  • Excelでの管理が煩雑化し、限界を感じていた
  • Excelに慣れたスタッフに管理業務の負荷が偏っていた

zaico導入によって得られた効果は?

  • 在庫管理をみんなで分担でき、業務の属人化が解消された
  • 障がいを持った利用者様が「自分にもできる」と自信を持つことができた

株式会社希樹屋様にzaico導入から利用までを聞いてみました!

福岡県福岡市で障がいを持つ方向けのグループホームと、就労訓練を行う福祉サービス事業を運営する株式会社希樹屋様。複数ある事業所の中で、zaicoは就労継続支援B型事業所であるドライフラワー専門店「みつば工房」でご利用いただいています。

扱っている生花は仕入れごとに値段が異なることなどから、Excelでの管理に限界を感じ、zaicoを導入されました。今回は希樹屋の代表取締役でいらっしゃる今奈良様と、みつば工房を運営されている田村様、岩辺様のお三方に詳しくお話を伺いました!

生花からドライフラワーを制作し販売する「みつば工房」

――御社の事業内容を教えていただけますか?

今奈良様:希樹屋は、障がいを持つ方に住まいと就労場所を提供している会社です。いくつか事業所がありますが、zaicoを利用しているのは就労継続支援B型の「みつば工房」というところです。

――みつば工房では、どんなことをされているのですか?

岩辺様:主にドライフラワーを使った雑貨を制作しています。生のお花を仕入れて、ドライに加工するところから行なっています。

――生のお花をドライフラワーにするのに、どのくらい時間がかかるのですか?

岩辺様:お花の種類によって違います。大ぶりのお花だと2〜3週間しっかりと乾燥させなくてはいけなかったり、逆に小さめのお花だと1週間くらいでドライになったりします。お花の状態は日々変わっていくので、様子を見ながら長くて1か月ほどドライ処理をしていきます。

――キャンドルやアロマワックスサシェなど、すてきな商品が多いですね。

岩辺様:アロマでいい香りを混ぜ込んだり、ドライフラワーの色持ちを良くして長く楽しんでもらえるように、何かと組み合わせたりして作った雑貨も販売しています。

Excel管理の限界―“シート増えすぎ”問題

――管理物品は具体的にどういったものですか?

岩辺様:ドライフラワーを作るための生のお花に加え、リボンや包装紙など、お花の梱包やブーケを作るときのラッピングに使う資材を管理しています。
また、普段使うトイレットペーパーや清掃用具といった備品もあわせて管理しています。

――以前の在庫管理にはどんな課題がありましたか?

田村様:以前はExcelで管理していましたが、特にお花に関しては、仕入れた時期や本数によって単価が変わるのがすごく大きな課題でした。

――Excelでは、仕入れ値が違うお花をどのように管理されていたんですか?

田村様:仕入れた日付ごとにシートを分けたり、プルダウンを作ったりして記録していたのですが、数が増えてくるにつれてシートやプルダウンも増えすぎてしまい、管理がどんどん煩雑になっていきました。実際のところ、Excelでの管理は機能していなかったというのが実情です。
なおかつ、私を含めExcel操作に慣れているスタッフにだけ業務の負荷がかかってしまっていました。
在庫管理を電子化し、離れた場所からでも行えるようにするために在庫管理アプリを探していたところ、zaicoを見つけました。

zaicoを選んだ決め手は「使いたいと思える見た目」

――zaicoはどのようにして見つけてくださったのですか?

今奈良様:私がネットで「在庫管理」などと検索して、複数社の在庫管理システムを見つけた中にzaicoがありました。

――複数社の中からzaicoを選んでくださった決め手は何でしょうか?

今奈良様:決め手は、見た目です(笑)。他社システムにも機能が優れているものとかいろいろあると思うんですが、やはりパッと見て使えそうかな、触りたいと思うかな、というのが一番大事かなと思って、その点でzaicoは見た感じ扱いやすそうだなと思ったことが決め手です。

スマホ版zaicoアプリのUI(画像はサンプルです)

――見た目、大事ですよね!(笑)

今奈良様:はい。やはり見た目が堅いイメージの他社システムもあったので、カチカチした画面だと使いにくいかな〜というのはありました。

――気軽に操作できそうなデザインが決め手だったんですね。

今奈良様:そうですね。zaicoの操作性なども確認して「使えそうかな?」と思い、無料お試しから始めました。
お試し期間中にいろいろな機能を使ってみて、運用していけそうだなと思ったので継続利用することにしました。

――本導入にあたり、ネックになったことはありましたか?

今奈良様:全員が同じように使えるかどうかは一番気になるところでした。お試し期間として数か月かけて検証したのですが、みつば工房では運用がうまくいったので、そのまま本導入となりました。

メインで使う機能は「検索」と「在庫数量の増減」

――今はどなたがzaicoを使ってくださっているのですか?

田村様:みつば工房のスタッフ(職員)は全員使用できるようにしています。実際にzaicoへの入力や管理は、利用者の方たちに担ってもらっています。

――皆さま抵抗なくzaicoを操作してくださっていますか?

岩辺様:はい。利用者さんも年齢層が幅広く、40〜50代の方もいらっしゃいますが、パソコンやシステムの操作が苦手な方でもzaicoなら簡単に使うことができて、比較的皆さんスムーズに操作してくださっています。

――使っているデバイスは何ですか?

岩辺様:利用者さんにはzaicoアプリをインストールした作業用タブレット(iPad)を支給して、検索や入庫登録をしてもらっています。スタッフもタブレットで作業をすることが多いです。

――具体的な入庫の運用フローを教えていただけますか?

岩辺様:お花や資材はネットで注文することもありますが、近くの植木屋さんや資材屋さんに直接出向いて、必要なときに必要な分だけ買うことが多いです。お花はフローリストというお花専門のスタッフが選定し、購入して事業所へ持ち帰ります。そのお花を利用者さんがタブレットでzaicoに登録をするという流れです。

利用者さんが在庫登録をするときは、必ず実物のお花の写真を撮影して、買った日付と購入価格と本数、できる人は一本あたりの値段がいくらだったかというところまでを割り出して入力してくださっています。また、買った場所もメモ欄に残してもらっています。

こうすることで、いつ仕入れるのが安いとか、どこで買うと一本あたりの単価が安く済むかといった記録を私たちが見返せるようになりました。利用者さんにとっても、こんなお花があるんだという勉強になるので便利に活用しています。

――お花を買った場所や価格を可視化できたことで、コスト削減にも繋がりましたか?

岩辺様:はい。zaicoでお花の名前で検索をかけると、一目で「このお店が安い」とか「何月に買うと安い」というのが分かるようになったので、しっかりコストを抑えることができていると思います。

――トイレットペーパーなど備品の入庫フローは?

岩辺様:備品に関してもお花と同じように、利用者さんが写真を撮って在庫登録をしてくれています。備品は大きく価格が変動することはないんですが、どこで購入したとか、いつ頃購入したという記録用にzaicoを使っています。
前回は何月に買ったからそろそろ新しいものを頼もうか、とか、前回はここで買っていたから同じところから買い足そうか、といった確認の意味でもzaicoを利用しています。

――出庫はどのような管理をされていますか?

岩辺様:お花や資材、備品などを使った分だけ、zaico上で数量を減らす対応をしています。今はまだ出庫処理できる利用者さんが少ないので、スタッフが気づいたタイミングでまとめて行うというフローになっています。
今後はもう少しスムーズに、お花を商品にする段階や、売れたらすぐのタイミングで出庫処理ができるように運用を整えたいと思っています。ゆくゆくは、利用者さんがご自身で出庫登録もできるようにしていきたいです。

――利用者様が操作しやすくなるように、私たちに何かできることはありますか?

岩辺様:zaicoの使い勝手は本当に良くて、操作方法もシンプルなので、今のところ要望は思いつきません。みんなで運用していく中で慣れていければと考えています。

登録写真で“花の鮮度”を見返せる

――zaicoの写真登録機能はお役に立っていますか?

岩辺様:お花の管理にはすごく役に立っています。お花を仕入れたときに写真を撮っているので、良い状態であったり、逆に枯れが目立っていたり、状態の良し悪しといった鮮度の記録にもなっています。見返したときに「ここで買ったらあまり状態がよくなかったよね」といった確認ができるのと、利用者さんがお花の名前を覚えるときに、写真を撮ることで覚えやすくなるという面でもすごく役立っています。

一番の効果は利用者様に「自信」が付いたこと

――zaicoを導入した効果はいかがでしたか?

田村様:zaicoを導入して、今まで在庫管理を担っていたのが弊社スタッフだったのですが、今はスタッフが軽く付き添う程度で、利用者さんが主体的に在庫管理のために動いてくれるようになりました。スタッフの人件費を削減でき、空いた時間を別の作業に充てられるようになったという効果もありますが、何よりも障がいを持っていらっしゃる方で、幅広い年齢層の方が「自分にもできる」という自信に繋がったことが、zaicoの導入効果としてもっとも大きなところだと思います。

――嬉しいお言葉をありがとうございます!今後の在庫管理について目標はありますか?

田村様:利用者さんのお仕事への自信がつき、工賃も発生して、すごく好循環が生み出せているので、今後はもっと利用者さんのできる作業を増やしていきたいです。将来的には利用者さんが在庫管理をすべて担ってくれて、逆に私たちスタッフに対して「もっとこういう風に管理していった方がいいよ」といったアドバイスをしてくれるような仕組みづくりに取り組んでいきたいというのが目標です。

――とても素敵なお話をお聞かせくださり、ありがとうございました!

就労継続支援B型事業所での在庫管理にもzaico!

今回は、障がい福祉サービス事業所を運営する株式会社希樹屋の皆さまにお話を伺いました。印象的だったのは、利用者様がzaicoを使った作業を通じて、お仕事に対する自信を付けてくださっているというお話です。本当に嬉しく、ZAICOメンバーにとっても大きな励みになりました。これからもゆっくり、少しずつ、zaicoの機能に慣れていってくださればと思います。

なお、みつば工房様は実店舗のほかにネットショップも運営されているので、将来的にはネットショップの在庫管理にもzaicoをご活用いただけるかもしれませんとお話しいただきました。運用にご不安があればサポートさせていただきますので、いつでもお問い合わせください!