在庫管理アドバイザーの岡本です。
突然ですが、自社の棚卸の差異はご存じですか?
棚卸の差異とは、棚卸前の帳簿上在庫(データ上の在庫数)と実際に数えた数の差異
のことです。
例えば、データ上の在庫数が100個で、実際に数えた時100こであれば、差異無し。
数えた数が、94個であれば、差異数は6個なので差異率は6%となります。
差異には損と益があります。
例えば、
データ上の在庫数が100個の時、
94個であれば6個の損。差異率6%。
106個であれば、6個の益。 差異率6%です。
棚卸をしていると差異は出るものという一種の慣れのようなものが
生まれてきますが、実はこれが一番危ない状態です。
在庫の精度はとても大切です。
会社の利益を決めるうえで、一番最初に計算されるのが粗利です。
粗利を計算するには、在庫データが必要になります。
在庫データがくるっていれば、会社の利益は正しく計算できないと
いうことになります。
また、実務においても、在庫データが間違っているかもしれないと
おもうと「欠品したら困る」という考えが働き、余分な数を発注してしまいます。
在庫の精度は会社にとってとても大切です。
差異率には最低でもこれくらいは守ってほしい。という割合が
あります。では、差異率はどれくらいが許容だと思いますか?
正解は5%です。
データ上の在庫が100個の時、実際の数が95個~105個です。
発注点などを使って自動発注をしている場合は、絶対に死守してほしい割合です。
10%を超えていれば、在庫データは全く信頼できないと思った方が良いです。
うちは中小企業だから、そんな管理は無理・・・
うちは管理している点数が多いから無理・・・
と中小企業であることや管理点数が多いことを言い訳にあきらめてはダメです。
私が見てきた会社では、社員数が10名くらいの会社でも1000個数えて、5個の差異があるかどうか?(差異率0.5%)
や管理点数が10万点をこえていても、差異率が0.1%という会社もあります。
規模も管理点数もできない理由にはなりません。
「在庫=入庫ー出庫」というとても単純な式で成り立っています。
差異が発生するのは、大きく分けて次の2つしかありません。
- 入庫か出庫に問題がある
- 棚卸当日の数え間違い
つまり、日常の作業をいかにルールを守り、正確に行っているかが
棚卸の結果に表れます。
どれだけ、「自分たちはちゃんとやっていた」と主張しても差異があれば、
やっていなかったということがはっきりと表れます。
棚卸差異を出したことが無い!
という会社であれば、一度自社の差異率を計算してみることをお勧めします。
実は、zaicoを使えば棚卸差異を簡単に計算することができます。
その方法は次回ご紹介します。
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